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日中間の合意文書は玉虫色の「妥協」!

7日、日中両国は日中間係改善の為の合意文書を発表した。この合意文書は谷内国家安全保障局長と楊国務委員の会談で確認されたもので4つの基本的部分からなっている。(1)では相方が日中間の4つの基本文書の諸原則をと精神を遵守する。(2)では歴史問題で「両国関係に影響する政治的困難を克服することで若干の認識の一致をみた。」(3)尖閣問題では、「事なる見解を有していると認識し、」危機管理メカニズムを構築することで意見の一致をみた。(4)相方は政治外交・安保対話を徐々に再開し信頼関係の構築に努める。となっている。

このうち玉虫色と言えるのは、(2)が靖国参拝が政治的困難かどうか?という点、若干の合意とは何を指すのか?分からない。また(3)の「異なる見解」が緊張状態を指す(日)のか「釣魚島問題をめぐる主張の相違」(中)を指すのかで玉虫色となっている。中国側は日本が初めて歩み寄った、と解釈でき、日本側は譲歩しなかった、と解釈できる曖昧なものとなっている。

習近平政権は「ハエも虎も退治する」として軍幹部と他派閥の幹部を粛清したことが党内の反発を呼び、また経済的には事実上マイナス経済と言われる中で不動産価格が下落し、また日本の対中投資が前年度のマイナス40%まで減少している中で、反日を掲げての対立関係を続けられなくなったことが今回の政治的妥協となった。

安倍政権から見ると、自己の歴史見直しの右翼的主張が、中国と日本の関係悪化をこれ以上高めると経済関係に悪影響を及ぼし、アベノミクスの失敗が政権の延命に影響を与えるので、経済的配慮から日中関係改善に向け譲歩せざるを得なかったのである。玉虫色と言っても「領土問題は存在しない」から「事なる見解を有している」ことを認めたのであるからこれは譲歩なのである。

こうして北京で開催されるAPECでの日中首脳会談が実現する運びとなった。しかし指摘しておかなければならないのは中国政府はAPECでの首脳会談は、新大国間係を確認するアメリカと中国の首脳会談が中心であり、日中首脳会談は付けたりとしての位置付けだということである。

つまり今回の政治的妥協は中国側に成果が大きく、安倍政権はかなり手足を縛られたと言える。尖閣問題での「異なる見解を有している」ことを認めた事は大きな譲歩であり、後々中国側に公船の領海侵犯の政治的効果を信じさせる良くない教訓を与えたと言える。
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