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宗教戦争に踏み出したオバマの誤り!

イラク戦争やアフガニスタン侵略でアメリカが疲弊し、その立て直しのためにアメリカが「息継ぎの和平」の戦略転換をしたのには道理がありやむを得ないものであった。しかしオバマはそれすらも堅持できない。つまりオバマは軍事力ではなく「ソフトパワー」での戦略の維持を目指すべきであった。

ところがアメリカ国内でシェールガスやシェールオイルの開発でエネルギーの自給が実現すると、オバマ政権は中東を支払い能力ある武器市場と位置付け、独裁政権を打倒した後の内戦(=宗派戦争)を自国経済の回復のテコとした。事実イラクからの米軍の撤退は中東をドミノ倒しのような戦火の拡大に巻き込んでいる。

アメリカが敵視している「イスラム国」の指導者が旧フセイン政権時の幹部や、元将校、やバース党員で構成されており、最高指導部とその下に評議会を置き、政治行政の経験者を組織した優秀な国家組織であることが明らかとなった。これはイラクを占領したアメリカ軍がフセイン政権の官僚組織を全て追放した(取り込まなかった)結果であり、当初からアメリカの間違いは明らかであった。

フセイン打倒後のイラク政府がイスラム・シアー派中心の国家となり、宗派を統合した政府とならなかったことが「イスラム国」を生みだしたと言える。つまり「イスラム国」はアルカイダとは違うが、現イラク政府がシアー派中心の国家であるのでスンニン派の国家が生まれたにすぎない。

オバマが「イスラム国」を空爆で潰しても問題は何も解決しない、むしろ世界中にテロを広げるだけとなるであろう。アメリカが取り組むべきはイスラム教の世俗化を進めることであり、宗教=人間の心の問題と政治を分離する事であった。「ソフトパワー」とは文化や思想で政教一致のイスラム教を変えていくことで宗派戦争を抑止することであった。

いくら中間選挙がオバマに不利で、このままでは下院も上院も野党共和党が握ることになっても、中東で宗教戦争を始めることほどバカなことはない。空爆を開始すれば「強い大統領」として支持率が上がると単純に考え、自らのドクトリン(=非加入主義)をも捨てさるとは間違いもはなはだしいのである。

アメリカに取っての悲劇はオバマが哲学的指導者や戦略家ではなく、単に「演説が巧い黒人」に過ぎないことであった。オバマはノーベル平和賞を貰い、有頂天になって戦略転換をことさら世界中に宣伝してしまった為に、反米勢力に付け入る好機を与えてしまった。ウクライナも中東もアジアもオバマの軍事的戦略のまずさが現因で不安定となった。

中東は宗教戦争にしてはいけないのであり、アメリカはイスラム教徒の敵になるべきではなかった。イスラムの宗派戦争をやめさせるには、スラム教の世俗化のための「ソフトパワー」こそが必要であった。「イスラム国」へのオバマの空爆は完全な誤りなのである。
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