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戦争の可能性強まる中東情勢

パレスチナ和平の実現を目指しているオバマ米政権は、バイデン副大統領をイスラエルに派遣していたが、イスラエルはその訪問中(3月9日)に東エルサレム区域での新たな入植地の建設を発表した。
クリントン国務長官は3月12日のインタビューで、このイスラエルの対応を「侮辱的だ」と厳しく批判した。
イスラエルの対応は表面的にはアメリカの進める和平路線にイスラエルが否定的であることを表明したものである。
アメリカは秋の中間選挙に向け内政重視であり、当面外交では「息継ぎの和平」を必要としている。
ところがイスラエルは、アメリカがイラクから撤兵する前に核開発を進めるイランへの攻撃を決行したいと考えているふしがある。
イスラエルは先にヒズボラとハマスの軍事的せん滅を狙って攻撃したが、軍事作戦は失敗しており、しかもイラクからの米軍撤兵が近づいている。こうした中でイスラエルは、国民の安全保障への不安の中で、右派強硬派のネタニヤフ政権が誕生しており、イスラエルをめぐる情勢は戦争の危険性を強めているのである。
イスラエルにとっての脅威はイランとシリアを通じての北のヒズボラ、南のハマスが武装力を強化していることである。
しかもイランのミサイルと核開発はイスラエルの脅威になりつつある。
中東での戦争は軍需産業の国のアメリカにとっても経済危機を救うものとなりうる。とくに戦争で石油とドルが暴騰すれば、アメリカは金融危機の傷を一気に回復するものとなる。
従って、イスラエルとアメリカの「対立」は双方の演出である可能性もあると見なければならない。
中東情勢は一気に風雲急を告げる可能性があり、イスラエルから目が離せない局面が生まれているのである。
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