希薄化するアジアでのアメリカの存在感!
オバマ大統領の先月28日、ウエストポイントの陸軍士官学校・卒業式での演説をくわしく見ると、オバマが「孤立主義は選択肢ではない」と言いながら、実は孤立主義であることを示している。
オバマ大統領の、この演説の要旨は以下のようなものである。
(1)アメリカは国際法を重視し、大規模な派兵や動員をしない。
(2)過剰な活動で新たな敵を作らない、米軍が巻き込まれるのを避ける。
(3)アメリカの直接的脅威でない問題には、同盟国やパートナー国で対応する。
(4)南シナ海の係争は国際規範(=国際法)に基づく解決に取り組む。
(5)アメリカの核心的利益が脅かされれば「単独でも軍事力を行使する」
(6)アメリカの最大の脅威は依然としてテロである。
(7)アメリカは世界の不可欠な国家であり続ける、しかしそのやり方は変化する。
(8)アメリカの軍事行動が必ずしもリーダーシップの構成要素であるわけではない。
これが「アメリカのリーダーシップのあり方を示す重要演説」(=大統領報道官)と前宣伝された内容である。軍事力による国境線の変更を進める中国には具体的な解決策を何も示さず、アメリカのアジア戦略への言及もなかった。
これでは中国拡張主義を勇気付け、アジアの小国を失望させる効果しかなく、東南アジアの国々を中国に膝まづかせる効果しかないのではないかと心配になる。オバマが「国際法に基づく解決」というのは国連海洋法条約のことであるが、問題はアメリカがこの条約を未だに批准していないことである。これではオバマの演説が説得力など持つわけがない。
フィリピンのマスコミが「アメリカは積極的に中国に対抗しているようには思えない」というのは当然なのである。アメリカの弱気を読んだかのように、習近平は「アジアの安全はアジアの国民によって守られなければならない」とのべて、自分たちが戦略的主導権を保持していることを見せつけた。
安倍首相が尖閣戦争にアメリカの支援を期待しようとして集団的自衛権の与党協議を進めているのが「漫画的」に見えるのである。アメリカは「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と明確に言っているのに、安倍首相は空しい期待をオバマに抱いているのである。
日本が今必要なのは対米自立であり、日本が自分の力で国土を防衛できる軍事的備えを急ぐことである。集団的自衛権など、アメリカが孤立主義を選択している下では、ピントがずれていると断言せねばならないのである。オバマが東シナ海や南シナ海に空母機動部隊を入れることもできなかったことが、アメリカの存在感の喪失を示している。
オバマ大統領の、この演説の要旨は以下のようなものである。
(1)アメリカは国際法を重視し、大規模な派兵や動員をしない。
(2)過剰な活動で新たな敵を作らない、米軍が巻き込まれるのを避ける。
(3)アメリカの直接的脅威でない問題には、同盟国やパートナー国で対応する。
(4)南シナ海の係争は国際規範(=国際法)に基づく解決に取り組む。
(5)アメリカの核心的利益が脅かされれば「単独でも軍事力を行使する」
(6)アメリカの最大の脅威は依然としてテロである。
(7)アメリカは世界の不可欠な国家であり続ける、しかしそのやり方は変化する。
(8)アメリカの軍事行動が必ずしもリーダーシップの構成要素であるわけではない。
これが「アメリカのリーダーシップのあり方を示す重要演説」(=大統領報道官)と前宣伝された内容である。軍事力による国境線の変更を進める中国には具体的な解決策を何も示さず、アメリカのアジア戦略への言及もなかった。
これでは中国拡張主義を勇気付け、アジアの小国を失望させる効果しかなく、東南アジアの国々を中国に膝まづかせる効果しかないのではないかと心配になる。オバマが「国際法に基づく解決」というのは国連海洋法条約のことであるが、問題はアメリカがこの条約を未だに批准していないことである。これではオバマの演説が説得力など持つわけがない。
フィリピンのマスコミが「アメリカは積極的に中国に対抗しているようには思えない」というのは当然なのである。アメリカの弱気を読んだかのように、習近平は「アジアの安全はアジアの国民によって守られなければならない」とのべて、自分たちが戦略的主導権を保持していることを見せつけた。
安倍首相が尖閣戦争にアメリカの支援を期待しようとして集団的自衛権の与党協議を進めているのが「漫画的」に見えるのである。アメリカは「同盟国の争いに巻き込まれたくない」と明確に言っているのに、安倍首相は空しい期待をオバマに抱いているのである。
日本が今必要なのは対米自立であり、日本が自分の力で国土を防衛できる軍事的備えを急ぐことである。集団的自衛権など、アメリカが孤立主義を選択している下では、ピントがずれていると断言せねばならないのである。オバマが東シナ海や南シナ海に空母機動部隊を入れることもできなかったことが、アメリカの存在感の喪失を示している。
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