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地球規模での地政学的激変を認識せよ!

シリアへの軍事介入をオバマが回避し、シリアのアサド政権の延命の成果をロシアに与えた衝撃は世界の多くの指導者に、改めてアメリカが「息継ぎの和平」に戦略転換したことの地政学的激変を理解させたのである。オバマは9月10日の演説で「我々は世界の警察官になるべきではない」と2回も言いきったのである。

王制を滅ぼしたイラン革命以後その脅威をアメリカの中東支配で逃れようとしてきたサウジなど湾岸(王制)諸国はシリアの内戦化で、自分たちの王制の延命を策してきた。「アラブの春」の激変の波をシリアのカダフィ政権打倒などで反米の「抵抗枢軸」(=イラン・シリア等親ロシア勢力)を追いつめながら、最後の段階でオバマが逃げたのである。ロシアは中東のリーダー的地位を獲得したのである。頭にきたサウジは国連安保理の非常任理事国に選出されたにも関わらず就任を拒否し、サウジの情報機関のトップであるバンダル王子は「対米関係を大転換する」と表明した。

アジアでの戦略的激変は、中国のこの地域における覇権を確立したに等しい結果をもたらしつつある。オバマの弱腰はアジアのリーダーの地位に中国を据えることになりつつある。オバマはアジア重視を言いながら、「我々は世界の警察官になるべきではない」と語ったのである。このこと自体がアメリカの無責任を露わにしている。同盟国に対する安全保障はどうなるのであろうか?

我々は早くからオバマの第二期政権の性質を「息継ぎの和平」にあることを表明し、日本は一日も早く対米自立し、自分の力で防衛する体制を確立する事を訴えてきたのである。事態は我々の指摘の正しさが証明されたのである。現在では中国海軍の大艦隊が沖縄諸島と小笠原諸島の間の海域(=第二列島海域)で大演習を行い、この海域を「我が国の管轄海域」と公言するまでになった。

歴史が示しているのは覇権国あるいは王朝が退場した時、その保持していた支配権益の争奪戦が起きるのであるが、現実の事態を見るとアメリカが中東をロシアに、アジアを中国に開け渡したに等しい体たらくとなっている。これはソ連崩壊後の世界情勢の激変といっていいい。世界は多極化の時代を迎えたと言ってよいのだ。

許しがたいのは鳩山政権時に日本政府が「対等の日米同盟」を打ち出したことをオバマが拒否し、陰謀で鳩山・小沢を失脚に追い込んだ事実である。自ら戦略転換が避けられないなら、同盟国の自主性を生かす戦略を何故立てなかったのか?と言う疑問である。つまりアメリカは日本を自立させるぐらいなら中国の支配下に置いた方がいい、との判断を下したことを意味している。そのような国の安全保障など何ら信用できない事は明らかである。
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