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国連で中東重視を強調したオバマの迷走!

オバマ米大統領は先の国連演説で、アメリカの核心的利益としてエネルギー・テロ対策・大量破壊兵器の3点を指摘し、イランの核開発問題とイスラエルパレスチナ和平協議の「真の進展」が地域全体に重大で積極的な影響を与える、として重点的に取り組む決意を語った。

その後財政の上限問題と医療保険問題で共和党と対立する国内問題に集中する為、APECやTPPなどの国際会議を欠席し、アメリカの「アジア重視」路線が実際には空論であった事が明らかとなっている。世界経済で今最もダイナミックな発展を遂げているアジアがアメリカにとって本当に重要なのであるが、オバマに中東重視を語らせたのはオバマがユダヤロビーに支持基盤を置いている事が影響している。アジアにおいては中国の存在が大きくなるのは避けられないのである。

アメリカはシェールガスやシェール油田の開発で中東への経済的関心は薄らいでおり、経済戦略的にはアジア重視が不可欠なのであるが、しかし中東の油田地帯は世界経済全体から見るとやはり戦略的要地であり、アメリカが覇権を維持しようとする限り、当然にもアメリカは中東重視なのである。

オバマはこの演説で「アメリカは特別だ」との表現で、アメリカの覇権の為に「犠牲を払ってでも立ち上がる事をいとわない存在としてのアメリカを維持し続ける」考えを示したのである。

莫大な費用と犠牲を払ってイラクを侵略したが、その結果イラクに、イランに有利なシーア派政権を生み、結果としてアメリカは石油利権すら維持できず撤退に追い込まれたが、それは中東の戦略的利権をあきらめることではなかったのである。しかしシリアに介入出来なかった今のアメリカに、覇権を維持できるかどうかはまた別の問題なのである。

我々日本人にとって重要なのは、一度はアメリカの大統領がアジア重視を打ち出しながら、実際にアジアへの軍の再配置など、何も手を打てないアメリカの力の限界である。中国の軍事的膨張と覇権主義を容認しながら、アメリカが今後10年間大規模な軍縮をしながら、果たしてアメリカは一極支配を維持できるのか?同盟国を守る約束を果たせるのか?という疑問である。

オバマの対応を見ていると、何もかもがその場しのぎであり、中途半端であり、本当に「息継ぎの和平」に戦略転換したのか?疑問にさえ思えるのである。つまりオバマは医療保険制度創出による欧州型(=福祉型)資本主義に舵を切りながら、帝国主義としての一極覇権主義も維持しょうとの曖昧な態度があり、カーターのような戦略転換の徹底性が無い事がオバマの弱点(=特徴)なのである。
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テーマ : 政治・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

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