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思惑はずれが事態を悪化させるアメリカ!

政治とは相手があるので、思惑外れから事態がこじれる場合が時々ある。本来なら階級利害の調整役が議会なのであるが、それが機能しなくなっている。政治上の思惑外れの背後に、強欲の資本主義がもたらした格差社会がある。アメリカ社会も日本と同じで中産階級が貧困化し、階級間の二極分化が進んでいる。貧しき人が増大して医療保険改革=国民皆保険の要求が民主党の政策の柱となった。

他方、強欲の資本主義は中小企業主に生き残りへの困難を加え、その上に国民皆保険としてのオバマの医療保険制度に基づく強制的保険料徴収が重なった。これらの人々は「ティーパーティ(茶会)」を組織し、オバマケアに断固反対し、小さな政府を掲げ、いまや共和党右派として上下両院で60名の力を持つまでになった。

オバマの誤算は、昨年の夏オバマ政権は「予算コントロール法」に合意した。これにはトリガー(自動発動)条項があり、民主共和が予算削減で合意出来なかった時、向こう10年で1兆2千億ドルを強制削減する事が定められていた。オバマ政権は、この強制削減に「国防費と非国防費で半々」と言う条件を入れたのである。共和党が聖域視する国防費が減るというなら、必ず妥協する、というのがオバマの読みであった。

ところが共和党は保守派の「ティーパーティ」が主導権を持つまでになっていること、さらには防衛産業の予算額の大きい新兵器開発は複数年契約を結んでいるので、現行開発計画は削減の影響はないことから、オバマの思惑が外れる事態となったのである。

民主党は支持者の要求である医療保険制度を放棄するわけにいかず、共和党は中小経営者たちの医療保険制度反対の要求を放棄できないのである。こうしてアメリカ議会に利害調整能力が失われたまま事態は今月17日のデフォルトに向かって最悪の事態を招きつつある。

何事にも生成・発展・消滅の過程がある。アメリカの世界覇権も消滅の過程に差し掛かったことを指摘しなければならない。今後アメリカの外交的衰退が進み世界は急速に多極化の時代=合従連衡の時代に移行しつつあることを指摘しなければならない、日本の対米自立の時が来ているのである。
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テーマ : 国際経済 - ジャンル : 政治・経済

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