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アメリカの景気は回復していない?

アメリカの景気はシェール・オイル効果で穏やかに回復している、という見方と、回復していないという見方が錯綜しています。財政の強制削減を行っているのだから回復してはいないし、個人消費は冷え切っているのが事実のようです。

オバマの支持率は低迷し、逆に2016年の次期大統領選にヒラリー・クリントン待望論が出ている状況にあります。かって財政再建を果たしたクリントンと同様の期待がヒラリーに集まっているのです。
今年の10月には、アメリカは再び「財政の崖」に直面すると言われています。財政赤字の上限を上げなければアメリカ合衆国がデトロイトのようになりかねません。

アメリカは人口の1%が利益の大半を手にする究極の格差社会になっています。中間層が急速に貧困層になっています。オバマの中間層を再生する政策は、金持ち層への増税が議会共和党の反対で進まないので巧く行っていないのです。

現在の先進資本主義国の経済危機は、ソ連崩壊後の自由化・民営化・規制緩和の新自由主義(=強欲の資本主義)の政策の結果、急速な格差社会となり、国民経済が巧く循環しなくなっているのです。従って基本的に必要な政策は規制された資本主義であるのに、未だに一握りの金持ちのための政策が行われ、対立の議会・対立の社会となっています。

アメリカでは11の州で合衆国から離脱する署名運動が起きています。アメリカ議会は民主・共和の妥協なき対立だけでなく、合衆国の解体へと進みつつあるのです。アメリカが財政を再建し、経済を再建できなければ、巨大な軍事力を維持できなくなり、世界覇権を失う事になるであろう事は明らかです。

先進諸国が現在の経済危機を克服するには、節度ある分配率を維持しなければ不可能です。甘い汁を吸った者には、強欲の資本主義から転換するのは容易でなく、事態は最悪の道筋をたどるしかないのかも知れない。歴史が教えているのは世界経済危機が世界戦争を引き起こす事である。
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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

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