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中米に「新運河」建設に名乗り上げた中国!

月刊誌「選択」7月号によれば、中米のニカラグアに太平洋とカリブ海を結ぶ巨大運河建設に、ニカラグア政府と契約したのが中国の民間会社である事が世界を驚かせている。この工事請負会社「香港ニカラグア運河発展投資有限公司」の後ろには中国政府が隠れていると見られている。

この新運河建設の狙いが、内向き(息継ぎの和平への戦略転換)になったアメリカの隙をついて、中米・南米に金持ち中国の存在を強烈に印象付けるだけでなく、中国の世界経済支配戦略のなかに位置付けられている事は明らかである。

運河完成後は運河の営業・管理権を「香港ニカラグア運河発展投資有限公司」が50年間握り、さらに50年間の延長が可能となっている。

先の米・中首脳会談で習近平がオバマに「新しいタイプの大国関係を築く為」の提案をしたように、中国はかっての旧ソ連とは違うやり方で、軍事ではなく経済を先行させてアメリカの世界覇権に挑戦している。

中国は、日本を抜いてアメリカに次ぐ世界第二のパナマ運河利用国にのし上がっており、有事にアメリカが握るパナマ運河以外に、中米に新運河を持つ事の経済的・軍事的・戦略的意義を、中国は深く検討したものであろう。

それにしてもオバマ大統領は舐められたものである。中米とはこれまで「アメリカの裏庭」と呼ばれアメリカの経済的勢力圏と見られていたのである。最近中南米には反米国が多く出来ており、中国がこれらの諸国に経済的触手を伸ばし始めたのである。

中国は、今後アメリカが10年間は戦争できない事、財政を立て直すため経済再建に取り組むことを戦略的チャンスとみて、世界経済戦略を持ち、動き始めたということである。中国は、アメリカのアジア重視の軍事バランスの再構築の戦略に、逆に中米で攻勢に出た事になる。

今後のアメリカの巻き返しが注目される。
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テーマ : 軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル : 政治・経済

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