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原油市場の高騰が続く中で円安誘導でいいのか?

安倍首相が日銀の独立性を踏みにじって、国債の日銀引き受けの金融緩和で円安が先行実現し、輸出業界は喜んでいる。しかし円安になれば輸入品は値上がりする。個人消費が伸びなくても、物価を上げればデフレから抜け出せるとでも思っているのだろうか?

日本は福島第一原発事故で全国のほとんどの原発が停止し、火力発電所の燃料の天然ガス等の輸入が年間7兆円近く増えているのである。本来ならアメリカの「シェールガス・オイル革命」で原油・天然ガス価格は暴落しているはずだった。しかし世界中が不況なのに原油市場の高騰が未だ続いているのである。

その原因は第1に、中東の軍事的不安定であり、イランのホルムズ海峡の封鎖の可能性が残り、シリアの混迷する内戦や、リビアの内戦で大量の武器が中東・北アフリカにばら撒かれたことによるこの地域の政治的混迷がある。

第2に、アメリカのシェールガス・オイルの生産が予想されたようには伸びていないことがある。アメリカのシェールオイルの生産量は、日量100万バーレルとアメリカ国内の消費量のわずか5%に過ぎない。生産量が国内消費に全量が回る以上国際市況には影響ないのである。

第3に、中国でのアメリカ・エクソンモービルのシェールガス・オイル開発が失敗に終わったことである。欧州でもシェールガス・オイルの開発は環境保護団体の圧力で進まなくなっており、世界の石油・天然ガスは未だ中東に依存しているのである。

こうした化石燃料市況の中で政府の円安誘導で、日本はエネルギー輸入代金の支払いが莫大になっている。円安で輸入が伸びても追いつかないのである。アメリカも欧州も中国も不況なのに、円安にしただけで輸出がそれほど伸びるだろうか?

つまり株価が上がったと「アベノミクス」を喜んでいいのであろうか、反作用を見ておくべきであろう。デフレの克服は社会的規制や所得政策で個人消費を伸ばさないと国民経済は活性化しないのであり、安部政権の経済政策は物価を上げるだけで、景気回復は一時的・部分的なもので終わることになる。

欧米諸国は中東を武器市場にしてドルを環流している。日本はロシアとの戦略関係を深めシベリアの開発で原油市況を突き崩すエネルギー戦略を持つべきである。政治的に不安定な中東へのエネルギー依存を削減しなければならないのである。

円安誘導と土木資本主義では「アベノミクス」のばら撒きに期待できないのである。日本は対米自立し、自主外交をおこなうべき時である。
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