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シリア「内戦」の代理戦争化が進む!

シリア北部の戦闘が激化している。この戦場でイラン人の捕虜が数人見つかっている。シリアの反政府勢力が政府軍と互角に渡り合うほどの武装をしているのは、湾岸諸国や欧米の支援があるからだが、イランの義勇軍の派遣が事実なら、シリアの「内戦」はイスラム教スンニ派とシーアー派の代理戦争の様相を強めている。

もちろん湾岸諸国の後ろに欧米のイスラエル支持勢力がついているのであるが、この代理戦争化が示すものは、内戦の激化もしくは長期化である。

政府軍をイランが支援し、反政府勢力を湾岸諸国が支援し、結果シリアをスンニ派の「防波堤」とし、またイスラエルを防衛するためにシリアをシーアー派の拠点にさせないという欧米の政治的狙いが反映した戦争なのである。

この戦争は、アメリカの「息継ぎの和平」への戦略転換の中で、世界が多極化し国連安保理が機能しない中で、シリアの内戦化に利害関係を持つ国々が加担しているのである。

シリアの人民こそ災難だが、国際政治は一国の国民の災難など関係ない非情なものなのである。

日本にとっての教訓は、国内的対立を外国に利用されないように、民族的利益を優先する政治を身に付けることである。日本のように対米自立が民族の課題となっている場合は、自立を目指す民族主義と、対米追随の戦争を目指す反動的民族主義を区別しなければならないのである。
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テーマ : 軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル : 政治・経済

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