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米とEUの内政重視で一気に進む世界の多極化!

深刻な財政危機下のアメリカが戦略転換し、「息継ぎの和平」の内政重視になり、欧州が国債危機で、EU拡大で国債を途上国に発行させ、それを市場にするやり方が破綻した結果、当分の間NATO勢力は対外的戦略を展開する余裕がない。

ドル圏もユーロ圏も経済危機なので、世界の多極化が一気に進む結果となった。内戦状態のシリア問題で国連安保理がロシア・中国の拒否権で何も決定できず、、国連の機能停止が進んだのは世界の多極化の一つの現象なのである。

世界第2位の経済大国となった中国は、今がチャンスとばかりアフリカに100万人の労働者を送り込み資源開発にやっきとなり、シベリアと中央アジアを自己の経済圏に巻き込みつつある。また中南米にも経済権益を獲得しつつある。中国はもっとも危険な一極であり、明らかに拡張主義である。中国は日本企業の技術を欲している。

ロシアは資源輸出国だが経済発展では中国の後塵を拝している、が軍事力では近代化を進めて、一つの極を形成している。プーチンは日本との関係改善で日本企業の技術と資金に期待して、北方領土の「引き分け」での解決を望んでいる。

世界は、当面はアメリカ・欧州・中国・ロシアの4極体制で進むことになる。イギリスはこれまでアメリカと共同して戦争してきたが、現在軍隊を半分の7万人に削減し、もはやアメリカと同盟して侵略戦争をする力は衰退している。

世界の4極で、アメリカが引き続き軍事力では勝っているので、覇権を維持し続ける事は不可能ではない。それには従属国日本の軍事力と経済力を利用する以外にない。アメリカが日本のTPP参加に期待し、オスプレイの配備で安全に対する疑念に過剰に配慮しているのは、戦略的に日本の重要性が高まっているからである。

我々は世界の多極化の進行が、日本の対米自立の好機だと考える。日本は自立して世界の4極との多極外交を展開していくべきである。アメリカの望む共同の戦争体制は支配従属関係ではありえないのである。日本は平和主義の国是を堅持すべきであり、対米自立の戦略的好機を生かすべきである。
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テーマ : 政治・経済・時事問題 - ジャンル : 政治・経済

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