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政治空白下の米大統領選は伯仲の局面!

アメリカは今大統領選の最中にある。再選を目指すオバマ(民主)とロムニー(共和)の対立は支持率でわずか2%ほどの差で伯仲している。オバマは減税政策で離れつつある中間層の支持を回復し、不法移民者に強制送還手手続きを免除する新政策を表明して、ヒスパニック票(中南米系市民)の取り込みに本腰を入れ始めた。

オバマの弱点は雇用情勢が回復せず、成果の無い経済政策で受け身に立たされていることである。アメリカでは7月から学生ローンの金利が倍に引き上げられる。これは貧困層には打撃が大きいので、オバマは金利の引き上げ延期を議会に働きかけたが、共和党は大統領選がらみでオバマに得点となるので協力しない姿勢である。

アメリカ社会は以前から犯罪社会になっており2011年末の数字では約240万人を刑務所に収監している。日本は約8万人だから桁違いに多い。アメリカでは、この刑務所が民営化企業となり、一大圧力団体に成長している。犯罪は増え続け、黒人は100人中3人が収監されている。大統領選で移民対策が焦点になっているのは、犯罪と刑務所が増え続けているからなのだ。

世界がいま比較的平穏なのは、アメリカが政治空白であること、また財政危機で「息継ぎの和平」に戦略転換していることの反映なのである。欧州は金融危機、アメリカが選挙で政治空白の隙をついて、中国の戦略的野心が膨れ上がっていることに日本は警戒しなければならない。アメリカの大統領選の行方は世界情勢を左右するので目が離せないのである。
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テーマ : 軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル : 政治・経済

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