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リビアがイスラム過激派の武器供給基地!?

「アラブの春」を利用しリビアのカダフィ政権を、特殊部隊を潜入させて打倒したのは欧米諸国(NATO)だが、その後の政府はならず者の寄せ集めで、指導権はイスラム過激派の手に渡っているようである。

この結果リビアが周辺国のイスラム武装勢力に武器を供給し、マリ・ナイゼリア・スーダン・エジプト・シイラレオネ・リベリアなどに武器が流出しイスラム過激派が勢力を拡大している。欧米諸国のリビアへの帝国主義的軍事介入はカダフィの大量の武器を拡散させ、完全に裏目に出ている。

中でも深刻なのはエジプトで、政府の情報機関が弱体化し、代わってアラブ過激派が流入し武装勢力が形成されつつある。すでにシナイ半島は政府軍の支配の及ばない状態となりつつあり、イスラエル攻撃の根拠地となりつつある。

イスラエルはこうした深刻な状況からイランへの攻撃論は影を潜めてきた。アメリカが内政重視(息継ぎの和平)に転換し、エジプトが同盟国からアラブ過激派の拠点となりつつあることに困惑している。イスラエルはエジプトと同盟関係にあるためシナイ半島のイスラム武装勢力に手を出せないジレンマに頭が痛い状況となっている。

こんなことなら、リビアのカダフィ政権の方がまだましであった。アフガニスタンに代わるアラブ過激派の拠点を広大な北アフリカに作ってやったようなものである。つまり欧米諸国はリビアの原油地帯だけみて、カダフィ後の政治的結果を分析できなかったということだ。

アラブ過激派がアフガニスタンで拠点を失いつつある時に、新たな拠点をカダフィ打倒で作ってやったようなものである。目先だけみて結果を分析できないところに欧米の余裕の無さが反映している。
アラブの春が中東から北アフリカを混沌の渦に巻き込みつつある。

自衛隊が派遣されている南スーダンも戦乱が激化する可能性がある。スーダンと南スーダンの油田地帯をめぐる戦争と内戦が武器流入で激化する危険が増している。撤退した方がいい。
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テーマ : 軍事・安全保障・国防・戦争 - ジャンル : 政治・経済

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