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中国における毛沢東ブームが示すもの

中国は26日、建国の指導者、毛沢東の生誕130年を迎えた。毛沢東の故郷の湖南省韶山では、生家近くの広場に前日から観光客や支持者ら大勢がお祝いしようと押し寄せた。中国ではいま革命の聖地をめぐる観光ブームが起きている。

市場経済化の中で党幹部が利権を漁る中で中国では、いま欧米以上の貧富の格差が起きている。毛沢東時代は貧しくとも、党官僚たちは「人民に奉仕する思想」で西側の経済封鎖の中で刻苦奮闘していた清廉な時代への郷愁が起きているのである。

毛沢東は旧ソ連のスターリンが行った粛清の誤りを指摘し、「人民内部の矛盾と敵対矛盾の処理の違い」を指摘しただけでなく、経済的に遅れた国での社会主義が、相当長い期間社会主義建設の期間があり、その間に党官僚が特権化し、官僚独裁が避けられないことを悟り、継続革命の予行演習としての「文化大革命」を起こした。

文化大革命で毛沢東が若者(=紅衛兵)の大衆運動で行ったことは以下の諸点である。
(1)生産手段の集団化・全人民所有制を進め人民の権力を固めたこと
(2)官僚特権の芽を摘む「人民に奉仕する思想」の大衆運動を進めたこと
(3)反動化した党官僚を打倒し、大衆運動で革命委員会を立ち上げ、奪権運動の予行演習を行ったこと
(4)「批林批孔」の大衆運動で、林彪の指導者の神格化に反対し,奴隷制社会の思想である孔子(=儒教)の遅れた思想に反対する人民運動を繰り広げたこと
(5)共産党の一党支配を打倒し革命委員会を確立したこと

特に(3)の党官僚打倒の大衆運動(=文革)は、毛沢東自身が「司令部を砲撃せよ」と呼びかけ、革命的労働者・学生・知識人に壁新聞やデモで下からの運動を呼びかけた。それは官僚の特権に反対する人民の批判運動であり、その狙いは継続革命の思想の実践=予行演習にあった。この運動は世界の革命史でまさに画期的な運動であり、その評価は今後の習近平ファシスト政権と中国人民の、反特権の闘いで判断されることになるであろう。つまり中国ではロシアと違い、官僚独裁を打倒する、労働者・農民・勤労人民の権力への反転がありうるということである。

人類の社会主義革命が経済的に比較的遅れたロシアと中国で起きたことから、この2国が官僚独裁の権力に変質したことは、先進国の革命ではなかったという時代の限界といえるものであり、社会主義の思想・理論が「化石」になったわけではない。その証拠に冷戦後の先進国が進めた「平和の配当」としての強欲の資本主義の政策が行き過ぎ、社会的格差の拡大で社会の矛盾が激化し、その中で、多くのアメリカの青年がマルクス・レーニン主義の学習を始めている点に示されている。時代は先進国革命の新たな時代の段階を迎えたといえる。

ロシアも中国も、欧米も格差社会の矛盾が激化する中で、真の社会主義が若き変革者たちの目標となりつつある。いかに偉大な指導者であっても、時代の限界・段階性は避けられないものであり、とりわけ中国のような大国では、時代の変化は毛沢東が考えたよりもはるかに長い過程があると見るべきである。

社会主義の中国は、鄧小平により市場経済化の推進が始まり、それで確立した官僚独裁は、習近平の手で個人独裁のファシスト政権へと成長した、中国革命の歴史を学んだ人ならわかるが、中国社会の変化は、次は左派が台頭する番である。習近平はそれを知っているので左を装っているが、彼が今ぶつかっている経済上の壁は、明らかに毛沢東が文革の中で行った所有制の壁なのである。

日本の左翼勢力の中に、ソ連の崩壊や、中国の資本主義への変節で、マルクス・レーニン主義への懐疑が生まれていることは、彼らの理論学習の一面性の限界を示すものであり、あらゆる変革を目指すもの、壁を乗り越えようとするものには、必要条件と段階性を考慮しなければならないという、実践的認識論の科学的理解が必要だという点を指摘しなければならない。
#文化大革命 #継続革命
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コメント

毛沢東の評価が上がるのは当然です

 文革の正しい位置付けが必要ですね。
  文革で全人民所有制にしたのは
   走資派幹部の市場経済化を阻止するためだったのか。
    その壁にぶっかって中国経済のいまの危機がある。
     なるほど、それで毛沢東ブームが起きているのか。

習近平が大嫌い!

 なぜあんな馬鹿が独裁的権力者になったのか理解できません。
  一面思考との表現がぴったりです。
 文革派が習近平を打倒するか?
  江沢民派が習近平を引きずり下ろすか?いずれかだと私も思います。

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