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習近平の李克強暗殺説が出てくる背景について

「李克強(68才)は習近平に暗殺されたのではないか?」習近平による謀殺説が、中国の各方面で広がっている。暗殺説の具体的根拠はないが、李克強が首相時に、政治局会議で机をたたきながら習近平を批判したことのある骨のある人物であるだけに、李克強と対立した習近平国家主席に対する不満を反映した現象とみる向きもある。

今年3月で引退した李克強元首相は晴れやかで健康そうであったという。そもそも「上海で静養中だった」と言うのがおかしい。なぜなら中国革命の歴史を知っている人ならわかることだが、上海は中国での政治的変化が起きるたびにその変革の拠点となった都市なのだ。

中国の公式報道によると、李克強は上海で休養中の10月26日、突発的な心臓病で倒れて、翌27日未明に死去した。病死した中国指導者の訃報は通常、病名に触れず、「病気のため逝去した」と発表するため、「心臓病」と病名を明記したことは異例だ。

暗殺説を否定する人たちは、習近平総書記はこの11年間、「政敵」たちを殺(あや)めるのでなく、「腐敗分子」のレッテルを貼って権力を剥奪し、監獄送りにしてきた。ロシアの盟友プーチンと違い、奪うのは地位と財産、自由までだったという。

しかし習近平の念頭には文革で失脚した鄧小平が自己批判して復活した実例がある。国家主席である自分を党政治局会議で公然と批判した李克強の動きは習近平の脅威になりえるのだ。しかも李克強元首相が死ぬ前に、習近平は今や最強の盟友となったプーチンと長時間会談している。プーチンは政敵を暗殺することで有名な人物であり、習近平がプーチンから政敵潰しを学んだのでは、という見方もできる。

習近平の個人独裁で中国経済はガタガタになった。ゼロコロナ政策の行き過ぎで多くの企業が倒産廃業した。不動産業や金融業まで締め付けで不況にした。アメリカとの覇権争いで先端産業の隔離政策を招き、外国企業の投資が激減し、外国企業の流出も招いた。

最近の中国の官僚たちの合言葉は「我々には統計という最後の手段がある」という。「中国の経済統計の3割は水増しだ」と李克強は首相時代に記者たちに語ったことがある。最近では輸出も輸入も二けたのマイナスなのに5%以上の経済成長の数字が出ているのを見ても、中国の官僚たちのデータ改ざんによる保身は明かである。

その官僚たちを「反腐敗」の名で江沢民派も胡錦涛派(団派)も、太子党も失脚させ、最近では習近平のお気に入りの自派の幹部から軍の幹部まで失脚させている。習近平は今や誰も信用できなくなり、国家主席警護隊だけは新設・強化する事態が生れている。

習近平が市場経済化政策に自信を失い、国営企業重視で官僚たちの利権を保護し、鄧小平の息子を引退させ、毛沢東の娘の老後を優遇しているのは、保身から官僚と左派を味方につけようとしているように見える。習近平はあまりにも敵を増やし過ぎたのである。

中国の党内官僚力学に基づけば、「四人組逮捕」のように、習近平がある日突然逮捕される事態が来てもおかしくないと見ておくべきである。多くの中国人民が、亡くなるのが李克強元首相ではなく「あなたなら(習近平なら)良かったのに」と思っているのである。

中国の路線変化の流れは左派が台頭する順番だという事も避けられない事実なのである。孤立している習近平もそれが分かるだけに左派を偽装しているのである。しかし、これが逆に党内で左派台頭を促す可能性は大きい。

中国経済の市場経済化の障害が社会主義的所有制との矛盾にある以上これは避けられない流れである。元社会主義国が走資派幹部により市場経済化を進めても、それはうまくいかず、諸外国が中国の民主化を期待しても、実際には官僚独裁は、個人独裁のファシスト政権に成長するのが法則なのである。

経済的困難が政治路線闘争に反映し、政変に転化するのが中国なのである。習近平が失脚を逃れる道は、内的矛盾を外的矛盾に転化するほかに道はないように見える。戦争の道への危険もまた高まっている。どちらにせよ中国進出の外国企業のリスクは大きいのである。
#李克強暗殺説
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コメント

私は謀殺疑っています

 あの改革の上海ですから、習は監視していたと思う。
  習近平の暗殺未遂事件が12件も起こっています。
   最近の習近平は、白紙革命のデモ参加者も次々姿を消しています。
    自分の部下さえ失脚させているほどで、
     中国では異常な事態が起きていると思う。

習近平は危ういと思います。

 彼は政策が極端すぎる。
 経済が分かっていないというか、独裁強化ばかりだ。。
 

No title

 習近平は外交が本当に強硬ですね。
  アメリカと対話に入りたいからと軍事的に挑発しますか?
 経済政策はほとんど分かっていないようだし。
  個人独裁強化一本やりですね。

習近平は中国一の嫌われ者です

 なんせ暗殺未遂事件が12度もあったとか。
  これは世界でもまれですね。
   ギネス新記録では?習近平さんぜひ登録してください!

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