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ウクライナ軍の反転攻勢の失敗と戦争の拡大は?!

ウクライナ軍は反転攻勢を6月上旬から大規模に始めている。東部ドネツク州のバフムト周辺やドネツク州の西部、南部ザポリージャ州の西部の3つの戦線で行われている。当初、地雷原を突破しようとしたウクライナに供与した欧米製の戦車などが、次々に攻撃を受けたと伝えられるなど、ロシア軍が築いた分厚い防衛線を前に苦戦を強いられている。

アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは、ウクライナ軍は、反転攻勢の開始から最初の2週間で戦場に送った兵器の2割を失ったと報じ、この中にはドイツの主力戦車「レオパルト2」も含まれるとしています。

最前線で戦っている兵士たちの聞き取り調査によると、反転攻勢が成功しないのは、戦力の投入と戦術のまずさ、部隊間の連携不足、官僚的なお役所仕事、旧ソビエト流の考え方、そしてロシア軍の粘り強い抵抗によるようだ。またウクライナの動員兵の能力が低く、年齢が高いため、部隊の質に問題が生じているという。

ウクライナ側はロシア軍が築いた地雷原と防衛線を前に歩兵による戦闘を強いられており、このため機動力が低下し、部隊はキロ単位ではなく、メートル単位でしか前進できていないという。さらに歩兵を支援する機械化部隊は地雷を除去する装置や防空ミサイル、それに対戦車ミサイルのような機動性を向上させる装備が不足し、ほとんど展開できていないという。

中国・ロシア陣営の、欧米をウクライナで長期に消耗させる戦略が成功しつつあるように見える。アメリカは派兵していないが、これまでに6兆円以上の軍事援助を行っており、ベトナムの二の舞にハマりつつある。欧州には援助疲れが出始めており、ウクライナのジェレンスキー政権は追い詰められている。

もともとジェレンスキー政権が、アメリカの指示を受けてNATO加盟でロシアを挑発して始めた無意味な戦争であるので、動員されたウクライナ国民にすれば戦場で死ぬことは無駄死にとなる。動員兵士の士気が上がるはずもない。

秋になるとウクライナの戦場にはロシアの最大の「支援者」である冬将軍が訪れる。そうなるとジェレンスキーの「反転攻勢」の失敗が明らかになる。しかし欧米はウクライナを見捨てることは、旧ソ連圏諸国(ポーランドやバルト三国など)が動揺する。つまりウクライナ戦争は延々と続くことになる。

そうなると国内経済政策の失敗で内政面の危機にある中国の習近平政権が、苦し紛れに台湾進攻を開始する可能性が高まる。日本の軍事関係者たちは台湾の防衛力と台湾海峡が障害となり、中国軍には台湾を占領する力がないと主張する者が多いが、中国軍は台湾海峡の対岸地域に約2000発の中距離高速ミサイルを並べており、アメリカの空母機動部隊の接近を許さない対策をとっている。

中国軍が台湾周辺で行っている軍事演習をみると、台湾を空港と港湾の閉鎖を長期に行い、台湾を経済的に疲弊させる戦略が予想される。中国軍はすでに多くの工作員を台湾内部に送り込んでおり、内部からかく乱する戦術もとれる。つまりウクライナでロシア軍が進行に失敗した正面からの侵攻はとらないであろうから、中国軍の得意とする持久戦が効果を発揮する可能性がある。

アメリカは来年大統領選がある。その時にウクライナで無意味な消耗戦が続いていると、ウクライナに政治利権を持ち資金獲得を行ってきたバイデンの息子を使った不正も追及される。つまりアメリカが朝鮮半島方式の停戦をウクライナに提案する可能性が出て来るであろう。

ウクライナ戦争の焦点は、戦争がアジアに波及するのか、それとも欧米が停戦を提案するのか、に絞られてきたようだ。しかしウクライナのジェレンスキーは、領土の占領を容認して停戦するわけにはいかない。ジェレンスキー政権と欧米の矛盾が激化する可能性がある。ウクライナと旧ソ連圏のNATO加盟国が敗北を阻止するために戦線を拡大する可能性も出て来る。つまり事態は流動的である。
#ウクライナ戦争
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コメント

最新兵器も役に立っていないのか!

 ウクライナの反転攻勢が成功していないとは知らなかった。この戦争はウクライナが荒廃するだけです。停戦したほうがいい。ロシアは核を持っており、ウクライナは勝てない。戦争を続けたら中国が得をするだけだ。

No title

 アジアに戦争が拡大することはあり得ると思う。
  ウクライナ戦争は停戦したほうがいい。

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