中国秦外相失脚は台湾進攻をめぐる対立か?
中国の秦剛国務委員兼外相の外相職解任は、異例の3期目に入った習近平政権にとって最初の政治的な事件である。中国政府は秦外相の動静に関する質問への回答を避け続け、政権の不透明な体質が浮き彫りになった。習政権は結局、秦氏の動静不明から1カ月のタイミングで解任を決めたが、ここに至っても具体的な理由を説明していない。
秦剛国務委員兼外相は元駐米大使であり、知米派で知日派といわれていた。その人物が突然失脚したのは外交をめぐる路線対立である可能性が強い。なぜなら外交路線をめぐる対立の場合失脚の理由を海外に公表できないからである。
中国外務省は、秦外相に代わり外交担当に王毅共産党政治局員を据えた。王毅氏は、南アフリカで開かれた中国やロシア、インドなど新興5カ国(BRICS)の国家安全保障に関するハイレベル会合に出席した。王氏はアメリカを念頭に「覇権的な行為を食い止める」と強調。BRICS各国が「戦略的な協力強化を進めるべきだ」と訴えた。
王氏は欧米の対中政策を踏まえ「デカップリング(切り離し)やダブルスタンダードには反対する」と主張。BRICS各国の政治や経済、人的交流といった分野での協力の重要性を指摘した。つまり中国外交は反米の戦狼外交に変わりがない。
最近報道された記事で注目すべきは、中国の大学が行ったシミュレーションで中国の対艦弾道ミサイルがアメリカ空母艦隊を「全滅」させたと報じられたことである。
香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは5月下旬、中国の極超音速対艦弾道ミサイル24発で、アメリカの空母打撃群に「壊滅的な」損害を与えたとするシュミレーション結果を報じた。山西省にある中北大学の研究者らが学術誌「測試技術学報」に発表したという。(台湾側はこの報道を、7月に入り、再現により誇張が判明したとして、中国による「認知戦」だと否定した。)
問題は、中国でこのようなシミュレーション結果が意味するのは、中国政府が台湾進攻を具体的に検討し、その成功を確信し、台湾進攻の作戦を早める可能性が強いことである。アメリカに詳しい秦外相がその無謀を阻止しようとして、習近平の逆鱗に触れた可能性が強いと見るべきであろう。
中国軍は砂漠地帯に在日米軍基地の模型や空母の模型を作り、ミサイル攻撃の演習をしていることが衛星写真で明らかとなっている。しかし高速で移動し、電波妨害もありうる空母機動部隊を中国のミサイルが命中できるかは疑問符が付くが、個人独裁のファシスト政権は、すべてが習近平への忖度で政策の具体化が進むのであり、中国軍の台湾進攻が早まる可能性が強いと見るべきである。
我々は、7月7日の本ブログで「中国軍の台湾進攻が早まる可能性がある!」との分析記事で、このことを指摘しているので参照してもらいたい。ウクライナ戦争への軍事支援で手いっぱいの欧米が、台湾進攻に軍事的に立ち向かえるかはわからないが、中国にとってはウクライナ戦争が続く時が台湾侵攻の好機なのである。台湾と日本は軍事的備えを急ぐべきである。
#早まる台湾進攻
秦剛国務委員兼外相は元駐米大使であり、知米派で知日派といわれていた。その人物が突然失脚したのは外交をめぐる路線対立である可能性が強い。なぜなら外交路線をめぐる対立の場合失脚の理由を海外に公表できないからである。
中国外務省は、秦外相に代わり外交担当に王毅共産党政治局員を据えた。王毅氏は、南アフリカで開かれた中国やロシア、インドなど新興5カ国(BRICS)の国家安全保障に関するハイレベル会合に出席した。王氏はアメリカを念頭に「覇権的な行為を食い止める」と強調。BRICS各国が「戦略的な協力強化を進めるべきだ」と訴えた。
王氏は欧米の対中政策を踏まえ「デカップリング(切り離し)やダブルスタンダードには反対する」と主張。BRICS各国の政治や経済、人的交流といった分野での協力の重要性を指摘した。つまり中国外交は反米の戦狼外交に変わりがない。
最近報道された記事で注目すべきは、中国の大学が行ったシミュレーションで中国の対艦弾道ミサイルがアメリカ空母艦隊を「全滅」させたと報じられたことである。
香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは5月下旬、中国の極超音速対艦弾道ミサイル24発で、アメリカの空母打撃群に「壊滅的な」損害を与えたとするシュミレーション結果を報じた。山西省にある中北大学の研究者らが学術誌「測試技術学報」に発表したという。(台湾側はこの報道を、7月に入り、再現により誇張が判明したとして、中国による「認知戦」だと否定した。)
問題は、中国でこのようなシミュレーション結果が意味するのは、中国政府が台湾進攻を具体的に検討し、その成功を確信し、台湾進攻の作戦を早める可能性が強いことである。アメリカに詳しい秦外相がその無謀を阻止しようとして、習近平の逆鱗に触れた可能性が強いと見るべきであろう。
中国軍は砂漠地帯に在日米軍基地の模型や空母の模型を作り、ミサイル攻撃の演習をしていることが衛星写真で明らかとなっている。しかし高速で移動し、電波妨害もありうる空母機動部隊を中国のミサイルが命中できるかは疑問符が付くが、個人独裁のファシスト政権は、すべてが習近平への忖度で政策の具体化が進むのであり、中国軍の台湾進攻が早まる可能性が強いと見るべきである。
我々は、7月7日の本ブログで「中国軍の台湾進攻が早まる可能性がある!」との分析記事で、このことを指摘しているので参照してもらいたい。ウクライナ戦争への軍事支援で手いっぱいの欧米が、台湾進攻に軍事的に立ち向かえるかはわからないが、中国にとってはウクライナ戦争が続く時が台湾侵攻の好機なのである。台湾と日本は軍事的備えを急ぐべきである。
#早まる台湾進攻
スポンサーサイト

<<ウクライナ戦争で誰が損をしているのか? | ホーム | 反米反日の外交姿勢強化する中国政府>>
コメント
台湾攻撃が近いと私も思います。
確かに中国は・・・
いまにも戦争を始めそうですね。
習近平は戦争準備を被xちゅしに進めています。
非常に危険ですね。
習近平は戦争準備を被xちゅしに進めています。
非常に危険ですね。
コメントの投稿
トラックバック
| ホーム |
ロシア軍と中国軍の共同演習も台湾進攻の布石です。
日本への制裁も習近平の反発が示されているように思う。
親米派外務大臣の失脚は路線対立でしょうね。
台湾と沖縄への攻撃が近いという意見に賛成します。