習近平の覇権の分有が破たんする理由
「広大な地球には、中国と米国の各自おのおのの発展、そして共同繁栄を受け入れるだけの完全な包容力がある」。中国国家主席の習近平が、訪中したアメリカのブリンケン国務長官に語った言葉である。
習近平のこの提案は、10年余り前に当時のオバマ大統領に提起した「新型大国関係」と同じ視点である。つまり習近平は段階性を踏まえて世界覇権を獲得する第一段階として、アメリカと中国が世界を分有する戦略を持っていたのである。このとき習近平はアメリカに、中国がハワイ以西の西太平洋とインド洋を管轄し、アメリカが東太平洋と大西洋を管轄することを提案している。このときの提案を、アメリカはジュークと解釈したのだが、それはジョークではなかったのである。
すなわち習近平の野望は10年前から何も変わっていないのである。変わったのは中国国内の個人独裁がより強固になったことである。香港の公務員が「息が詰まる」として次々退職し、家族ぐるみで海外に逃げ出し、公務員の欠員が10%以上に達していることでもわかる。習近平ファシスト政権は国民が白紙の紙を掲げることも許さない。息も詰まる独裁である。
一度自由と民主主義を経験した香港人民が、息もできないファシスト体制下で生活できるわけがない。一度でも民主化デモに参加した若者は、いつ逮捕されるかわからないのであるから、貴重な人材が今中国から逃げ出しているのである。
習近平の「共同富裕」の政策が、金持ちからの収奪で、富の再分配であることは誰でも理解できる。今中国から金持ちが資産を隠し持って海外に逃げ出しているのも、習近平への金持ち層の反発である。
鄧小平は政治的狙いを秘匿し、経済的力をつける政策を優先したが、習近平はその真逆の政策を実行した。それが大軍拡であり、軍事力を背景にした「戦狼外交」であり、「一帯一路」戦略による、独自の経済圏形成であり、ウクライナ戦争でのロシア支持であり、中東産油国の抱き込み外交である。
この習近平の戦略は、いま数多くの障害にぶつかっている。「反腐敗闘争」の名で、走資派指導部内の独裁的地位を確立した習近平の最大の失敗は、自由と民主がなければ資本主義の自由競争による価値法則の貫徹ができないことを理解していないことである。
習近平政権の「双循環政策」は海外市場も国内市場も拡大する経済政策であるが、中国の内陸部、とりわけ農村部は、社会主義的所有関係の下で自給自足経済であることだ。公共事業で産業都市を建設しても誰も投資する資金をもたず。そもそも資本蓄積が存在しないのである。当然「新鬼城」と呼ばれる廃墟になる。残るのは地方政府の債務が膨らむだけである。
中国内陸部に巨大な市場を作るなら、戦後日本の自民党政権が行ったコメの高価格政策をやれば、農村部に大きな市場が生まれるのだが、深圳を中心とした外国企業は、安い労働力をあてに進出しているので、賃上げを伴うコメ価格を上げるわけにはいかない。つまり習近平の中心政策である「双循環政策」はもとより矛盾に満ちた政策であり、失敗が約束されているのである。
ゆえに習近平の壮大な野望である「中国の夢」の覇権獲得は、文字通り夢で終わるほかない。習近平は「一帯一路」で国民の預貯金を発展途上国に貸し付けたが、ずさん極まるプロジェクトであったため、債権回収ができなくなっている。対外債務がこげ付き、地方政府の債券も償還できない事態が迫っている。そこにアメリカの先端技術の封鎖が加わる。当然外国企業の中国からの撤退が始まる。習近平政権は遅かれ早かれ打倒される運命にあるといえる。
習近平政権が失脚を回避するには、台湾統一を旗印に台湾と沖縄に軍事侵攻する以外にない。中国では今でも、反米は政権基盤を強化する魔法のスローガンなのである。ゆえに台湾と日本は防衛的備えを急ぐべきなのである。
#習近平ファシスト政権 #米中の覇権の分有
習近平のこの提案は、10年余り前に当時のオバマ大統領に提起した「新型大国関係」と同じ視点である。つまり習近平は段階性を踏まえて世界覇権を獲得する第一段階として、アメリカと中国が世界を分有する戦略を持っていたのである。このとき習近平はアメリカに、中国がハワイ以西の西太平洋とインド洋を管轄し、アメリカが東太平洋と大西洋を管轄することを提案している。このときの提案を、アメリカはジュークと解釈したのだが、それはジョークではなかったのである。
すなわち習近平の野望は10年前から何も変わっていないのである。変わったのは中国国内の個人独裁がより強固になったことである。香港の公務員が「息が詰まる」として次々退職し、家族ぐるみで海外に逃げ出し、公務員の欠員が10%以上に達していることでもわかる。習近平ファシスト政権は国民が白紙の紙を掲げることも許さない。息も詰まる独裁である。
一度自由と民主主義を経験した香港人民が、息もできないファシスト体制下で生活できるわけがない。一度でも民主化デモに参加した若者は、いつ逮捕されるかわからないのであるから、貴重な人材が今中国から逃げ出しているのである。
習近平の「共同富裕」の政策が、金持ちからの収奪で、富の再分配であることは誰でも理解できる。今中国から金持ちが資産を隠し持って海外に逃げ出しているのも、習近平への金持ち層の反発である。
鄧小平は政治的狙いを秘匿し、経済的力をつける政策を優先したが、習近平はその真逆の政策を実行した。それが大軍拡であり、軍事力を背景にした「戦狼外交」であり、「一帯一路」戦略による、独自の経済圏形成であり、ウクライナ戦争でのロシア支持であり、中東産油国の抱き込み外交である。
この習近平の戦略は、いま数多くの障害にぶつかっている。「反腐敗闘争」の名で、走資派指導部内の独裁的地位を確立した習近平の最大の失敗は、自由と民主がなければ資本主義の自由競争による価値法則の貫徹ができないことを理解していないことである。
習近平政権の「双循環政策」は海外市場も国内市場も拡大する経済政策であるが、中国の内陸部、とりわけ農村部は、社会主義的所有関係の下で自給自足経済であることだ。公共事業で産業都市を建設しても誰も投資する資金をもたず。そもそも資本蓄積が存在しないのである。当然「新鬼城」と呼ばれる廃墟になる。残るのは地方政府の債務が膨らむだけである。
中国内陸部に巨大な市場を作るなら、戦後日本の自民党政権が行ったコメの高価格政策をやれば、農村部に大きな市場が生まれるのだが、深圳を中心とした外国企業は、安い労働力をあてに進出しているので、賃上げを伴うコメ価格を上げるわけにはいかない。つまり習近平の中心政策である「双循環政策」はもとより矛盾に満ちた政策であり、失敗が約束されているのである。
ゆえに習近平の壮大な野望である「中国の夢」の覇権獲得は、文字通り夢で終わるほかない。習近平は「一帯一路」で国民の預貯金を発展途上国に貸し付けたが、ずさん極まるプロジェクトであったため、債権回収ができなくなっている。対外債務がこげ付き、地方政府の債券も償還できない事態が迫っている。そこにアメリカの先端技術の封鎖が加わる。当然外国企業の中国からの撤退が始まる。習近平政権は遅かれ早かれ打倒される運命にあるといえる。
習近平政権が失脚を回避するには、台湾統一を旗印に台湾と沖縄に軍事侵攻する以外にない。中国では今でも、反米は政権基盤を強化する魔法のスローガンなのである。ゆえに台湾と日本は防衛的備えを急ぐべきなのである。
#習近平ファシスト政権 #米中の覇権の分有
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コメント
破たんするから危険!
No title
台湾の人たちが総統選で国民党を選ぶわけがありません。
民主と自由のない中国は経済も限界があるし、国民がいつかは立ち上がる
習近平が軍事的暴走を始める前に打倒されるといいですね。
民主と自由のない中国は経済も限界があるし、国民がいつかは立ち上がる
習近平が軍事的暴走を始める前に打倒されるといいですね。
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私は近く失脚すると思います。
なぜなら習近平は敵が多すぎるからです。
独裁が固まったというのは見せかけで、実際はもろい政権です。
習近平は口先では強硬ですが、実際は小心です。