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ロシアの「ワグネル」の反乱について

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者のプリゴジン氏がロシア軍に対する武装蜂起を起こした。国防省は最近、ワグネルに対して正規軍の傘下に入るよう圧力を強めていたとの報道がある。

ロシア・チェチェン共和国のカドイロフ首長は24日、ロシアの民間軍事会社創設者のエフゲニー・プリゴジン氏の反乱について、「サンクトペテルブルク当局が彼の娘に望んだ土地を与えなかったことで、怒りが頂点に達した」とSNSに投稿し、私利私欲が原因だったと批判した。カドイロフ氏はプーチン大統領への支持を表明し、チェチェンの部隊を派遣してワグネルと対決する姿勢を示していた。

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の部隊が同国南部の都市ロストフナドヌーから撤収を始めたと、英BBCが24日夜、ロシア国営タス通信を引用して伝えた。これに先立ち、ワグネルの創設者プリゴジン氏がモスクワへの進軍を停止すると表明していた。

米ニューヨーク・タイムズ紙も、ワグネル部隊の装甲車が24日夜、ロストフナドヌーからの撤収を始めたと伝えた。同紙は、この撤収は、ベラルーシのルカシェンコ大統領とプリゴジン氏との間で「撤収」が合意されたとの発表の「信用度を高めた」と伝えた。

ベラルーシ大統領府は24日夜、ロシアのプーチン大統領が、ベラルーシのルカシェンコ大統領に感謝を伝えたと発表した。

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ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の部隊の反乱は、一つの国に2つの軍隊が別々の指揮で、同一の戦線で闘うことが生み出した矛盾であり、プリゴジン氏はプーチン大統領と近いので、内戦にはならないと見られる。「ワグネル」は傭兵部隊としてシリアやアフリカで、ロシアの軍事介入を担ってきたもので、戦闘経験は多い。プーチン大統領は戦争への理解が薄いので、違う指揮系統の部隊を同一の戦線に投入したのが間違いである。

ロシアは「ワグネル」の部隊を第2戦線に投入し、ゲリラ的に活用すれば、ウクライナの兵力拡散に効果を発揮したと思われる。スーダンの内戦が軍と民兵組織の戦争であるように、一国に二つの軍事組織がある場合、利権争いから内戦になる例が多い。

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の部隊はロシアがアメリカのまねをして、傭兵という形でアフリカや中東のシリアで活躍したのであるが、ウクライナ戦争ではこの部隊を軍と同一の戦線に投入したのが間違いであった。「ワグネル」の部隊の反乱が、今後ウクライナの反転攻勢に、どのような影響を与えるか世界中が注目している。
#「ワグネル」部隊の反乱
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コメント

反乱はどうしてかわかりました

 一つの戦線に指揮系統の違う部隊を同一の戦線に投入したのが間違い、と言うのは分かります。これがウクライナの反転攻勢にはチャンスですが、どの程度影響するか?注目します。

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