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中国の軍事的揺さぶりで米中関係改善か?


ブリンケン米国務長官が18日、バイデン政権下で初めて訪中した。米中ともに関係が制御できなくなることへの危機感があり、訪問は安定した対話を模索する動きといえる。背景にあるのは、国交正常化以降、最悪とも言われる米中関係への強い危機感だ。米中関係は一方で経済での相互依存、他方での覇権争いという2つの側面がある。中国は経済の先行きが危うくなり、アメリカは大統領選の季節に入る。中国もアメリカも外交面で安定を必要としているので双方の外交責任者の会談が実現した。

ファシスト政権の特徴は平気で軍事的恫喝を行うことである。南シナ海や台湾海峡では、中国軍の挑発でアメリカ軍の艦船や戦闘機に中国側が異常接近する事態が相次いだが、これは中国側の揺さぶりである。揺さぶりながら、危機管理を行う国防当局のハイレベルの対話に中国側は応じていない。意思疎通が滞れば、予期せぬ衝突のリスクが高まる。中国の「スパイ気球」問題で、米中の高官レベルの対話は滞り、ブリンケン国務長官の訪中も一度は延期に追い込まれた。

アメリカ側は、間もなく大統領選挙の時期に入る。米中のハイレベルの会談を再開させ、さらにはバイデン大統領と習近平(シーチンピン)国家主席の直接会談を実現させ、内政に集中しなければ中国政府に揺さぶられると、バイデンの再選が不利になりかねない、というバイデン側の事情がある。バイデンは習近平に足元を見られているのである。

バイデン米大統領は17日ワシントン郊外で記者団に、中国の習近平国家主席と「今後数カ月以内に会談することを望んでいる」と述べた。バイデンは、米中の緊張が高まる原因となった中国の偵察気球が米上空に飛来した問題について、習氏が気球の位置など詳細を把握しておらず、意図的ではなかったとの見方を示した。再選を目指す選挙シーズンを前に、バイデンは弱い立ち場にあり、中国側への懐柔策に出るほかない。

アメリカ企業は中国市場にたくさん進出しており、米中関係のこれ以上の悪化はバイデンの再選に響くのである。中国外交部は米日韓軍事同盟の強化を受け入れている韓国政府に「深刻な懸念と不満」を表明し、在韓国中国大使は米日韓軍事同盟を念頭に「必ず後悔する」と韓国政府を恫喝した。今や習近平ファシスト政権の特徴は恫喝外交といえる。これを支えているのは、アジアに展開する米海軍力を上回る軍拡を実現しつつあることが背景にある。アジアにおける軍事的主導権が中国側に握られつつあることを指摘しなければならない。
#ブリケン米国務長官訪中
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コメント

No title

中国の揺さぶりはすごいですね。
 軍事的な一色触発でアメリカの足元を見ていますね。
  アメリカは選挙の弱みがありますから話し合いで中国に譲歩するのですかね。

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