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北朝鮮の拉致問題解決の「道」はある

地球上には古い政治体制が今も残存する。北朝鮮は高度に発展した奴隷制の社会である。中東には王政が今も続いている国が少なくない。こうした古い政治体制が残存するには理由がある。

中東に王政が今も残るのは豊かな石油資源があることから、経済基盤が豊かであることが古い王政を今も維持することに繋がっている。北朝鮮は第二次世界大戦後の冷戦構造が、その遅れた政治体制を存続させた。体制の違うアメリカと中国が双方の緩衝地帯として、半島の現状維持で合意していることが、奴隷制社会が今も存続できる理由なのである。

東欧や北朝鮮は、反ファシズム統一戦線として、いわば革命戦争を国際戦争として戦ったために、社会主義になった。いや、北朝鮮はなるはずであった。コミンテルンは実際に社会改革を東欧では行ったが、北朝鮮では金日成が社会改革を拒否したので、今は「共和国」の衣をまとった奴隷制の大王が政権を維持する金王朝として、今も、その古い政治体制が化石のように残ることになった。

拉致問題の家族会がアメリカや日本政府に拉致問題の解決を願っても、いつまでも解決できないのは、米中間の緩衝地帯としての現状維持で双方の合意があるからなのである。冷戦時代にはソ連や中国が軍事経済援助で北朝鮮を支えた。南の韓国にはアメリカが援助した。半島国家のゆすりたかり体質は、いわば東西冷戦の産物なのである。それはNATOとロシアの代理戦争を闘うウクライナが、たかりゆすり体質となりつつあることとよく似ている。

奴隷制社会では、他国から人を拉致して、奴隷として扱っても悪いとも思わない。金がなければ違法なことをして奪えばよい。北朝鮮は米中の緩衝地帯として放置されることを嫌い、自立のための核兵器の開発に固執している。しかし北朝鮮が経済制裁下で鎖国状態であることが実は政権を延命させることに繋がっている。北朝鮮の体制を鎖国状態に置くことがこの古い政権を延命させている理由なのである。もし北朝鮮が自由貿易体制に組み込まれたなら、すぐに金王朝は崩壊する。

それは徳川幕藩体制が鎖国ゆえに延命したことと似ている。徳川幕府は黒船来航後、外国の圧力に屈し、開国したことで、封建的自給自足経済が崩壊し、農民一揆が起こり倒れることになった。つまり北朝鮮の拉致問題を解決するには経済制裁をやめ、国際社会経済活動に巻き込めば、あの古い奴隷制社会は戦争無しで、すぐに崩壊するのである。

日本政府が米中二大国に気兼ねして、拉致問題を解決できないのは、日本がアメリカの従属国であることの結果である。北朝鮮への経済制裁が続く限り、あの遅れた体制は存続するであろう。したがって拉致問題は解決できないのである。日本政府が独自外交で北朝鮮を自由貿易体制に取り込むことが必要な時である。それが拉致問題解決の唯一の道筋なのである。
#拉致問題解決の道筋
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コメント

No title

 確かに独自外交が必要だと思います。
  しかし日本の政治家に独自外交を遂行できる人物がいますか?
 外交の岸田さん?北朝鮮へ乗り込む決意がありますか?

No title

 拉致問題を政治生命をかけて本当に解決する政治家が表れてほしい。
  アメリカや中国の意向を気にせずに北朝鮮と国交回復する政治家が出てほしいと心から思う。
 どの政党もそれを公約に掲げませんね?不思議です。

No title

 北朝鮮と関係改善すべきだと思う。拉致問題を解決のためなら譲歩して拉致された人たちを取り戻すべきだ。

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