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最近の日本の株価高騰の理由と先行き!

日本の実体経済が引き続き低迷しているのに、株価がバブル期以降の高値を付けた。その理由を知ることは、日本経済の今後を見る上で重要なことである。

報道によれば、アメリカで投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏は、これまで日本株を買わなかったが、最近日本の5大商社(三菱商事・伊藤忠・三井物産・住友商事)の株の保有比率を7.4%に高めたと発表したことが、アメリカ人投資家がこぞって日本株買いを始めた理由といわれている。

アメリカの経済は、今は好調だが物価上昇が続き、投資家の中で、今後も利上げが長期化するとの見方もあって、また日米の金利差が開き、外国為替市場では金利の低い円を売ってドルを買う動きが広がり、1ドル=138円台後半の円安となった。円安は日本の輸出企業の利益を膨らませる。高配当狙いの外国投資家には日本株買いは好機である。

円安で日本の輸出企業の業績が押し上げられるとの見方や、好調な日本企業の決算や、企業の株主還元の動きが外国の投資家に好感されたこともあり、19日の東京株式市場では取引開始直後から幅広い銘柄が買われ日経平均は、バブル後の最高値だった2021年9月の3万0670円を上回った。

日本は長期に賃金が上がっていないが、一部上場企業の内部留保が500兆円以上も蓄積していることは、外国投資家には、今後も高配当が期待できるので日本の株を買っている理由の一つである。日本はデフレだったので物価はあまり上がっていないが、アメリカ国内は物価上昇が2年も続いており、バイデン大統領の国民の評判は悪い。物価を抑制しようと金利を上げ続けても、物価の上昇が続き、しかも金融不安が高まっているのに金利を上げ続けている。アメリカの投資家がこぞって日本株買いに目をつけるもう一つの理由である。

つまりアメリカ人投資家が日本株買いに走るのは、日本経済が好調だからではなく、アメリカ経済が、今年後半には不況になり、倒産ラッシュが起きる、そうすると住宅ローンが支払えなくなり、住宅ローン債権が暴落するのが避けられない、つまりアメリカの金融不安はむしろこれからが本番で、アメリカ経済には今は有望な投資先が少ない、というアメリカ側の理由がある。

こうした状況の下では、(1)日本経済が継続的に賃上げし需要を拡大すること(2)内部留保課税を新設して設備投資を促せば、日本経済は成長路線に復帰でき、税の自然増収が期待できるので、防衛力増強のために増税をする必要もなくなる。

しかし日本の財界も政府自民党も、経済成長に対する労組の役割が理解できていないので、反労組、反ストライキの賃上げ抑制のスタンスを変えていないので実質賃金は上がらず、したがって日本経済の低迷・縮小は続く可能性が高い。したがって今回の日本の株高は、一時的なもので終わるであろう。
#日本の株価高騰
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コメント

アメリカからの資金逃避かも?

 アメリカの投資家は円安で輸出企業の利益が増えるのを計算して、日本株を買っているのですね。

 実質賃金が上がらないと日本経済はよくならないが、日本企業は輸出や海外での投資で儲けているから、円安がさらに利益を膨らますので、配当狙いで日本株を買っているようですね。

No title

 私も今回の株高は実体経済を反映していないと思います。
  賃金をケチるようでは経済成長は無理です。
   需要がチジンでいるのですから、株高は一時的だと思う。
    アメリカ経済が落ち込めば、日本の株価もすぐに下がります。

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