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岸田首相のウクライナ訪問希望の軽率!

ウクライナ戦争はもともとウクライナを自己の政治利権としてきたバイデン大統領が、極右クーデターを画策し、その政権がウクライナ国内のロシア人への攻撃とNATO加入の脅しで、プーチン政権を挑発した。

今回ロシアが占領した地域はロシア人が多く住む地域であり、ロシアは見捨てるわけにいかない。したがって欧米がウクライナの極右政権を支援すればするほど、戦争が長引き原料価格の高騰が続き欧州と日本の経済が疲弊していく。

アメリカ経済は産軍複合体なので戦争で儲かるが、それでも戦争が続くとアメリカは覇権を失うことになる。ウクライナ戦争の継続は、OPECプラスの産油国が原油価格高騰で儲かるということであり、中国はロシアからの安上がりな原油・天然ガス獲得で経済競争に有利になり、覇権獲得に有利に働くのである。ウクライナ戦争の継続は中国覇権主義にとって戦略的好機なのである。

岸田首相は、国内での政権支持率が低迷しているので、外交で点数を稼ぎたいとの思惑からウクライナの首都キーウにG7の政治指導者でただ一人訪問していないこともあり、これは今年のG7首脳会議の議長国の首相としてはまずい、というので岸田首相のキーウ訪問が持ち上がったのだが、これに大御所の森喜朗元首相が反対したことで、岸田の目論見は崩れた。

現在、森喜朗元首相は最大派閥の旧安倍派のまとめ役としての地位にある。森は以前からプーチンロシア大統領とは関係が深い「こんなにウクライナに力を入れてしまって良いのか。ロシアが負けることは、まず考えられない」と岸田首相のキーウ訪問に反対した。

ウクライナはジェレンスキーの側がロシアを挑発して始めた戦争であること、世界のエネルギーをロシア・中国側が握っていること、などからウクライナ戦争が継続すれば、中国が戦略上有利になる中で、岸田首相が反ロシアのスタンスを明確にした結果、日本は3正面に核保有国の敵を持つことになった。

岸田首相が、本当に日本を防衛しようとするなら3正面に敵を置く戦略的愚策は取るべきではない。少なくとも南の尖閣・台湾への侵攻が近くありうるのであるから、北の敵を中立に置く外交が極めて重要となる。つまり岸田のウクライナ全面支持のスタンスは、森には極めて軽率に見えるのであろう。

我々の見るところ岸田首相の外交には、戦略的視点がまるでないのでる。自国が戦略的に不利となる外交は、従属国ゆえであり、アメリカの言いなりだが、そのアメリカでさえ、ウクライナ戦争の継続は、覇権喪失に繋がることを指摘する声が出ているのである。

岸田と同じく戦略観点の無いバイデンは、ロシアのプーチン体制の打倒だけ見て、覇権の維持という視点で欧州経済に打撃となる戦争継続が、自己の覇権喪失に繋がるということが見えなくなっている。これは「木を見て森を見ない」ことであり、このままでは次期大統領選でトランプの「アメリカ第一主義」が再び勝利することもありうるであろう。そうなればアメリカの凋落、中国の覇権獲得が実現しかねないであろう。台湾有事で日本がウクライナのように代理戦争の使い捨ての駒にされる事態もありうるであろう。
#岸田首相のウクライナ訪問
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コメント

確かに敵を作りすぎです

 日本の3正面すべてが核保有国です。
  戦略的な見方がないですね。
 防衛費を2倍にしてもアメリカ製武器の購入費であり、これでは日本の国家予算がアメリカに流れるだけです。
 アメリカに良いようにされているように見えますね。

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