fc2ブログ

中国の台湾侵攻の時期について

報道によると、米海軍制服組トップのマイケル・ギルデイ作戦部長(大将)は19日、中国による台湾侵攻が今年中か来年中にも起きる可能性を排除できないとの見方を示した。アメリカの高官から侵攻が予想された時期より早まる可能性を警告する発言が相次いでおり、台湾をめぐる軍事的威圧の高まりと中国の武力統一を辞さない意思、習近平の強国路線がアメリカの危機意識を高めている。

これまで、中国軍の台湾侵攻の時期をめぐっては、米インド太平洋軍のデービッドソン前司令官が昨年、2027年までにその脅威が顕在化する可能性を示し、27年が中国側が侵攻準備を整えるひとつの目安と見られてきた。

マイケル・ギルデイ作戦部長は「われわれが27年の可能性を語るとき、22年の可能性、あるいは23年の可能性を考慮しなければならない。わたしはそれを排除できない」と述べた。

習近平が党大会で台湾統一に強い意欲を示し、武力行使の選択肢を「放棄しない」と言明したことについて、ブリンケン米国務長官は17日、「中国はずっと早い時期の統一を追求する決断をした」との見解を示すなど、米政府・軍高官の警戒が高まっている。

我々の見るところ、中国軍の台湾進攻の時期については以下の判断要素がある。
(1)ウクライナ戦争で欧米がウクライナ支援に追われている時が好機であること
(2)中国軍の装備面の準備状況
(3)台湾の防衛体制の状況
(4)アメリカ国内の対立と分断の現状を中国がどう判断するか
(5)中国国内の経済政策の失敗と経済的困難
(6)中国軍がロシア軍の劣勢をどのように評価しているか
(7)世界同時不況が迫っていること

このうち(2)と(3)は、中国軍の軍事的装備が拡張すれば、台湾側の備えも進むので、この際相殺できる。(5)と(7)は経済的困難が戦争を促すという意味で侵攻を早める経済的要素である。

(1)と(6)すなわちウクライナ戦争の泥沼を好機と判断するか、ロシア軍の劣勢を中国側がどのように判断しているか?という点だが、こと装備のハイテク化については中国軍はドローン攻撃や電磁波兵器や精密誘導兵器、中距離ミサイルの大量配備などでロシア軍よりは何倍も進んでいる。したがって(1)と(6)は中国軍の台湾進攻を早める要素であることは疑いない。

問題は、(4)のアメリカ国内の分裂と対立、戦争できない国内状況かどうか?中国側がどのように判断するかである。これは来月のアメリカの中間選挙を分析してから中国側が判断するであろう。

このように見ていくと中国軍の台湾侵攻の好機は、今年年末から来年始めである可能性が高い。しかし、中国側の懸念は中国軍の幹部がロシア側と同じで、上官へのワイロでのし上がったアホ幹部がほとんどで、戦術についての研究などで習熟していない点である。特に中国軍は敵前上陸や海戦についての経験が皆無であること、一人っ子政策で「小皇帝」と呼ばれるわがまま人間が多く、命を懸けて戦う愛国兵士が少ないことである。

これらの点について、個人独裁の習近平ファシスト政権が正しく認識しておれば、あえて危険を冒さない可能性もある。逆に5年に一回の党大会で独裁体制を確立した習近平が「中国の夢」実現にのぼせ上がれば、来年春までに侵攻を行う可能性も高いと思われる。
中国軍の台湾進攻時には米軍基地のある沖縄や台湾に近い南西諸島が同時に攻撃対象になるのは避けられない。台湾政府と日本政府は軍事的侵攻への備えを急いだ方がいい。
#中国軍の台湾進攻
スポンサーサイト



コメント

侵攻が早まるのですか

 中国はやるかもしれませんね。
  昔の日本のように強国路線ですから。
   世界第2位の経済力になって自信過剰です。危険ですね。

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治