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米ロ双方から見てウクライナ戦争継続は重荷!

ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナでの軍事作戦に関してテレビ演説し、「部分的動員」を可能にする大統領令に署名したと発表した。対象は軍務経験のある予備役に限られるとしている。ウクライナ軍による東部と南部での反攻を前に、兵員不足が指摘される露軍は劣勢に立たされている。ショイグ国防相は同日、動員の対象となるのは30万人規模だと説明した。

ロシア軍の劣勢はアメリカの情報と精密誘導兵器に対抗する兵器を持たないこと、ロシア軍の幹部がワイロで出世した無能の指導部であることの結果であり、兵力を増員しても犠牲が増えるだけであろう。重要なことはプーチンが演説で、「領土保全が脅かされればあらゆる手段を講じる」とし、核兵器の使用を辞さない姿勢を表明したことである。

歴史的に見てロシアの戦勝の事例はナポレオンとナチスのモスクワ攻防戦で、ロシア側に焦土戦術と冬将軍が成功しただけである。ロシア軍は日露戦争でも日本に負けている。ロシア軍は歴史的に弱いのである。ロシアの戦争目的がウクライナをNATOの軍事基地を作らせない点にあるのだから、プーチンがウクライナの焦土化のために戦術核兵器を使う可能性は高いのである。この場合はアメリカは核戦争に踏み切れるのか問われることになる。

ロシアはドンバスと南部2州の占領地域で23~27日、ロシア編入への賛否を問う「住民投票」を計画している。ロシア側にすればアメリカが2014年にクーデターを行い、その後選挙で親米政権を作った手法をまねているのである。ショイグ国防相は21日、露軍の死者が5937人になったとし、3月発表の1351人から人数を更新した。米英当局は、露軍に1万5000~2万人の死者が出ていると推計している。

独立系メディア「メドゥーザ」などによると、第2の都市サンクトペテルブルクや東シベリアのイルクーツクなど38都市でプーチンの部分的動員令への抗議行動があり、1300人以上の拘束者が出たが、反戦運動は強権で抑えこまれている。

ウクライナ戦争は、アメリカから見ればユーロの弱体化が狙いであり、ウクライナをクーデターで親米政権にしてロシアを挑発し、欧州を分断した。ゆえにアメリカとロシア双方から見て、どちらも不正義の戦争といえる。この戦争で死ぬのはウクライナとロシアの国民である。アメリカの傀儡であるウクライナのゼレンスキー大統領は「亡国の徒」というべき人物である。

ゼレンスキーがNATO加盟表明でなく、中立を宣言していればこの戦争は起きなかった。ロシア側にすればキューバ危機のアメリカ軍の軍事行動と同じであり、国防上の正当行為と考えているし、ロシア国民の8割がプーチンを支持しているのは、旧ソ連の領土が次々奪われたことに原因がある。この消耗戦で誰が戦略的利益を得るのかを見れば、中国だけが勝者となることは明らかだ。プーチンは米と欧州を分断する外交が必要な時である。バイデンは、プーチン政権打倒が出来なければ、アメリカにとってこの代理戦争の経済的負担が重荷となるだけでなく、世界をブロック化させた失敗を問われることになるであろう。
#ウクライナ戦争
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コメント

No title

 どちらが勝つのか全く分からない戦争だ?アメリカとロシアが切り結んでいる戦争で、ウクライナ側はアメリカの傭兵部隊が主力だそうですね。
 アメリカとロシアの戦争だという事は分かります。

私も不正義の戦争と思います

 大国と大国の戦略のぶつかり合い。ゼレンスキーはウクライナを滅ぼすことになりそう。アメリカのかいらいでは国は守れないです。

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