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ブロック化を招いたアメリカの戦略的失敗!

2014年にウクライナで右派クーデターを画策し、この親米政権にNATO加盟でロシアを挑発し、ウクライナ侵攻を招いたアメリカの狙いは、ユーロ圏の東への拡大を阻止することにあった。ウクライナ戦争による対ロシア経済制裁は、世界を新たな分割へと導く結果となった。

ブラジル、ロシア・インド・中国、南アフリカのいわゆるBRICSと呼ばれる新興経済国は、新たにトルコ、イランも加わろうとしている。6月23日に開かれたBRICS首脳会議にはアルジェリア、エジプト、インドネシア、カザフスタン、エチオピア、カンボジア、マレーシアなど13カ国も参加した。

報道によると新BRICSに加盟するとみられる国家の人口は約41億人で、これはG7諸国と比べると5倍強である。またGDPでは約30兆ドルと、G7の42兆ドルには及ばないが、世界の3分の1を上回る。しかも新BRICSは原油、天然ガス、石炭では埋蔵量で世界の3分の2を超えるのである。

新BRICS諸国内では中国・ロシアを中心に新たな基軸通貨構想を作る動きが出ている。通貨バスケットで相互の貿易決済を行う発想が浮上しているという。すでに対ロシア経済制裁以後人民元建て取引の量が急拡大し、アメリカのドル支配が崩れつつある中で、ドル・ユーロに並立する新たな通貨圏が生まれようとしている。

アメリカはドルの一極支配を維持しようとして、欧州に新たな分断を持ちこんだが、そのことが世界経済の3分割、通貨のブッロク化を生み出すことになりつつある。これは第2次世界大戦後に社会主義陣営が生まれ、世界資本主義の全般的危機の時代を迎えたよりも、アメリカには戦略的打撃となるであろう。

こうした世界経済のブロック化は、欧州の対米自立の傾向を生み、世界をさらに流動化するであろう。日本・韓国・台湾などは各ブロック間との貿易を維持するのか、それともドル圏だけにとどまるのかの決断を強いられることになる。日本の経済団体に対米自立派が台頭するであろう。アメリカにドルの世界通貨の地位を守る戦略を立てる政治家が不在である点が最も深刻な問題なのである。
#通貨のブロック化
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コメント

ブロック化は一極支配の崩壊なのですね

 アメリカは指導者に問題あり、という事ですね。
 バイデンは腐敗している政治家で有名です。
 アメリカは中間選挙以後トランプの攻勢が始まるそうですが、トランプの方 がもっとアメリカの戦略を滅茶苦茶にしそうですね。

アメリカは衰退しています

 それは資本主義の不均等発展の結果でもあります。

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