対ロ経済制裁がこたえているのは欧州!
日本からロシア極東への中古車販売が、5月ごろから急増している。ロシアの業者によると、ロシア国内からの注文が殺到。約4万台が日本で輸送を待っていて、受注を制限することもあるという。ロシアのウクライナ侵攻後、欧米が厳しい制裁を科す中で、ロシアの自動車産業は欧州から自動車部品が入らず、エアバック・カーラジオなどの付属品無しの自動車が生産されている。こうして日本製の中古車の需要がロシアで急伸している。
中国税関総署が13日に発表した6月の貿易統計によると、1~6月のロシアからの輸入額は前年同期比48%増の511億ドル(約7兆円)だった。6月だけでも前年同月から56%増えた。割安感のあるロシア産原油の輸入が増えたためとみられる。
インド商工省は5月13日に2022年4月の貿易統計を発表した、3月のインドのロシアからの輸入をみると、前年同月比約2.3倍の1,013億ルピーと大幅増となり、3月の世界からの輸入総額の伸び率よりも大きかった。石炭や石油などの鉱物性燃料や肥料などが輸入を押し上げている。ウクライナ侵攻で欧米から経済制裁を受けるロシアを中国・インドが支える構図ができている。
ロシアとドイツとを結ぶ海底パイプライン「ノルドストリーム」による欧州への天然ガス供給が11日、止まった。運営会社は21日までの「定期点検」としている。ただ、欧州はウクライナ侵攻をめぐりロシアと激しく対立しており、ロシア側が欧州を締め付けるため再稼働を遅らせ、供給止めるのではとの懸念がでてユーロが下落している。
13日のロンドン外国為替市場でユーロを売ってドルを買う動きが進み、一時、1ユーロの価値が1ドルを下回った。1ユーロ=1ドルの等価割れを起こすのは2002年以来20年ぶり。欧州景気の先行きに不安が広がってユーロ安基調が続いていたなか、アメリカの消費者物価上昇率の加速が市場に伝わり、アメリカが積極的に利上げを進めるとの観測が広がった。
ユーロは対円でも、ここ2週間で5円ほど下落し、13日は1ユーロ=137円近辺で取引されている。ロシアやウクライナと結びつきの強いユーロ圏は、対ロシア経済制裁の反撃を受けやすく、ロシアの天然ガス供給停止やエネルギー高や原料高のあおりを受け、物価高から景気後退懸念が強まっている。つまり対ロシア経済制裁の打撃はロシアよりも欧州の方が大きいのである。
アメリカが、2014年のクーデターで作ったかいらい国家=ウクライナのNATO加盟でロシアを挑発した狙いは、ドルに対抗するユーロ圏の東への拡大を阻止することが主要な狙いなのである。ゆえに対ロ経済制裁への反撃で欧州が一番経済的打撃を受けることになる。アメリカはウクライナ戦争で穀物が高価で売れ、原油高で儲け、武器輸出で儲けている。つまりウクライナ戦争でのアメリカの経済的利益は計り知れないほどだ。
しかし戦略的に見るとロシア・中国の独裁連合と民主主義欧米連合の世界の分割・対立は、世界の多極化がすすみ、覇権国のアメリカ側のドル支配は長期的に打撃を受けることになる。今後ロシアや中国の通貨による貿易が増えるであろう。欧州側にすればウクライナに早く停戦してもらい、対ロシア経済関係を回復したいところである。ところが安全保障でNATOに依存しているので、アメリカの手法に立腹していても従うしかない。つまりアメリカとの支配従属関係が、日本と同じで自主外交の桎梏となっている。
#対ロシア経済制裁
中国税関総署が13日に発表した6月の貿易統計によると、1~6月のロシアからの輸入額は前年同期比48%増の511億ドル(約7兆円)だった。6月だけでも前年同月から56%増えた。割安感のあるロシア産原油の輸入が増えたためとみられる。
インド商工省は5月13日に2022年4月の貿易統計を発表した、3月のインドのロシアからの輸入をみると、前年同月比約2.3倍の1,013億ルピーと大幅増となり、3月の世界からの輸入総額の伸び率よりも大きかった。石炭や石油などの鉱物性燃料や肥料などが輸入を押し上げている。ウクライナ侵攻で欧米から経済制裁を受けるロシアを中国・インドが支える構図ができている。
ロシアとドイツとを結ぶ海底パイプライン「ノルドストリーム」による欧州への天然ガス供給が11日、止まった。運営会社は21日までの「定期点検」としている。ただ、欧州はウクライナ侵攻をめぐりロシアと激しく対立しており、ロシア側が欧州を締め付けるため再稼働を遅らせ、供給止めるのではとの懸念がでてユーロが下落している。
13日のロンドン外国為替市場でユーロを売ってドルを買う動きが進み、一時、1ユーロの価値が1ドルを下回った。1ユーロ=1ドルの等価割れを起こすのは2002年以来20年ぶり。欧州景気の先行きに不安が広がってユーロ安基調が続いていたなか、アメリカの消費者物価上昇率の加速が市場に伝わり、アメリカが積極的に利上げを進めるとの観測が広がった。
ユーロは対円でも、ここ2週間で5円ほど下落し、13日は1ユーロ=137円近辺で取引されている。ロシアやウクライナと結びつきの強いユーロ圏は、対ロシア経済制裁の反撃を受けやすく、ロシアの天然ガス供給停止やエネルギー高や原料高のあおりを受け、物価高から景気後退懸念が強まっている。つまり対ロシア経済制裁の打撃はロシアよりも欧州の方が大きいのである。
アメリカが、2014年のクーデターで作ったかいらい国家=ウクライナのNATO加盟でロシアを挑発した狙いは、ドルに対抗するユーロ圏の東への拡大を阻止することが主要な狙いなのである。ゆえに対ロ経済制裁への反撃で欧州が一番経済的打撃を受けることになる。アメリカはウクライナ戦争で穀物が高価で売れ、原油高で儲け、武器輸出で儲けている。つまりウクライナ戦争でのアメリカの経済的利益は計り知れないほどだ。
しかし戦略的に見るとロシア・中国の独裁連合と民主主義欧米連合の世界の分割・対立は、世界の多極化がすすみ、覇権国のアメリカ側のドル支配は長期的に打撃を受けることになる。今後ロシアや中国の通貨による貿易が増えるであろう。欧州側にすればウクライナに早く停戦してもらい、対ロシア経済関係を回復したいところである。ところが安全保障でNATOに依存しているので、アメリカの手法に立腹していても従うしかない。つまりアメリカとの支配従属関係が、日本と同じで自主外交の桎梏となっている。
#対ロシア経済制裁
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コメント
なるほど!
欧州は対米従属という点で日本とよく似ていますね。しかしドルに対抗するという点で欧州は統一通貨ユーロをもっており、日本よりも主体性があります。アンリ化が戦略的に失敗しているという点は勉強になります。
No title
欧州は危機です。アメリカにいいようにされている。
ユーロ安はアメリカの狙いどおり。アメリカは汚い。
ユーロ安はアメリカの狙いどおり。アメリカは汚い。
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