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李克強首相の主導権回復で中国経済は変わるか!

<コロナ禍で対ロシア支援の中国経済>
中国税関総署が9日発表した5月のロシアからの輸入額(ドル建て)は102億ドル(約1兆3700億円)と、前年同月より80%増えた。遡れる1993年1月以降で初めて100億ドルを上回り、増加率も4月(57%)から拡大した。同国からの輸入の5割を占める原油の調達を増やしたためとみられる。

詳細な輸入品目は20日に公表する予定という。報道のデータから推計すると、中国のロシア産原油の海上輸入量(パイプライン経由除く)は5月に日量80万バレル程度と、1月に比べ4割以上増加した。米欧などの経済制裁で買い手が減ったロシア産原油を市価よりも安く調達したと見られている。5月に中国が全世界から輸入した原油は金額ベースで、前年同月を81%上回った。国際商品市況が高騰しているほか、数量ベースでも12%増えたためで増加分は対ロシア支援とみられる。

輸出は前年同月比16・9%増の3082億ドル(約41兆円)だった。中国最大の経済都市である上海市でロックダウン(都市封鎖)が解除されるなど、段階的に経済活動の再開が進んだことを受け、1年10カ月ぶりの低い伸びとなった4月(3・9%増)から大幅に改善が進んでいる。

一方、5月のロシア向け輸出は9%減った。4月の26%減に比べて減少率は縮まったが、3カ月連続のマイナスだ。しかしこの中国の統計は、アメリカの怒りを抑えるために改ざんしている可能性があり信用性は薄い。中国の官僚は「わが国には統計という最後の手段がある」と語っているので「対ロシア制裁破りと」アメリカの批判を怖れて改ざんしていると見るべきで、実際には増えた原油輸入分ぐらいは輸出も増えていると見た方がいい。

中国の経済政策の主導権が最近、李克強首相に移行しており、ゼロコロナ政策も変更されるであろう。中国内陸部の経済成長政策である「双循環政策」が今後どのように変わるかが注目される点である。習近平は内陸部の経済政策は公共事業中心であったが、内需の拡大にはコメなどの農産物の高価格化が必要であり、中国は独裁による権力的価値規定の国なので、日本の戦後復興政策のような農産物高価格維持政策がとられるのかが注目される。

中国内陸部の内需拡大は、30%といわれている都市部の失業対策にもなる。不足する穀物はロシアから市価よりも安く輸入できるので、中国経済立て直しには有利な情勢なのである。ウクライナ戦争で中国の受ける戦略的利益は計り知れない。「双循環政策」の見直しが進めば、李克強はゼロコロナ政策で打撃を受けた中国経済を立て直す可能性がある。
#双循環政策
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コメント

習近平は経済が分からない!

 だから李克強にゆだねたようですね。経済が分からないのが習近平派の弱点のようですね。アメリカを怒らせるのを長老たちが恐れているので、譲歩したのでしょう。ウクライナでロシア軍が負けているのは、中国にとって我がことでもある。台湾進攻はよほど準備をしないとできないのでは?

No title

李克強の経済立て直しがうまくいったら、習近平は困るのでは?団派や江沢民派が力を持つようになるのては?

中国はロシア支持

 対ロシア輸出が減るわけがない。
  隠していますね。シベリア鉄道と鉄道が直結していますし。
 アメリカを気にして統計を改ざんしていますね。

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