中国経済危機と「李昇習降」の高まりについて!
中国の民間製造業がコロナによる受注落ち込みで経営破たんしている。主要都市での相次ぐ都市封鎖で経営破たんが相次いで江蘇、広東、山東省の各工業団地では「工場売ります」「工場貸します」の看板が目立つという。
かっては人手不足だった工業地帯で失業者であふれており、「失業率の実態は30%超」といわれている。それほど中国におけるコロナロックダウンが経済に与える打撃が大きいのである。
コロナで経営が悪化した中小企業への支援としてこの2年間減免措置が取られたため、年金保険料収入が激減し、年金積立金が7~8年ほどで枯渇する事態となっている。こうした年金危機は、国民の危機意識を高めており、庶民の貯蓄志向を強め、中国経済の消費の落ち込み、需要の縮小、投資の縮小となっている。
今年4月の中国の自動車販売台数は前年同月比48%減となった。中国は世界最大の自動車市場であったが「今年は4月までで11%減、通年で25%減でもおかしくない」といわれるほどの経済的打撃となっている。
こうした習近平のゼロコロナ政策の失敗と、ウクライナ戦争でロシアを支援したことは、中国の長老たちの反発を招いている。長老たちはいずれも親族名義で海外に金融資産を持つ人が多くいる関係で、対ロシア経済制裁で、彼らは自分たちの資産が没収されることを怖れて反習近平の声を上げ始めている。
今中国では国民の反発を背景に「李昇習降」の声が高まりをみせているという。中国の貴州省遵義市に李克強首相のスローガン{人民の希望を、改革の方向に}が掲げられた(=遵義は中国革命の聖地である)こと、人民日報と新華社が李克強の講話を掲載したこと、中国共産党内で「李昇習降」の声が出始めていること、さらには鄧小平の長男鄧樸方が今年2月から3月にかけて江沢民、曾慶紅、胡錦濤、温家宝ら長老を訪問し秋の党大会での習近平続投阻止し、李克強をその後継者にする話をまとめたという。
これに対し中国共産党は5月15日「党中央の大きな政治方針をあげつらうな。政治的にマイナスになる言論を広めるな」との元党幹部への「意見」を発表した。この意見書は党元幹部への統制・管理強化を含んでおり、「懇談制度を利用し、退職幹部の思想状況を常に把握する必要がある」としたほか、元幹部の出国手続きは厳格に行う」などの内容を含んでおり、習近平が夏の北載河会議を前に退職幹部の「李昇習降」の動きを押さえる動きとみられている。
最近李克強が経済政策で復権したと報じられているのも、注目される動きである。党内では今の情勢が華国鋒退陣時の動きと似ている、といわれていると報じられているが、このときの鄧小平は軍を掌握していたが、現状では習近平が軍幹部に自分の影響下の幹部を抜擢しており、習近平の3選は動かないと見られている。詳しくは夏の北載河会議の動向を見なければわからないが、習近平が経済運営で失敗し、窮地にあることは間違いない。
中国経済の落ち込みで、世界経済が危機に落ちる可能性は強いと見なければならない。
#中国経済の落ち込み #李昇習降
かっては人手不足だった工業地帯で失業者であふれており、「失業率の実態は30%超」といわれている。それほど中国におけるコロナロックダウンが経済に与える打撃が大きいのである。
コロナで経営が悪化した中小企業への支援としてこの2年間減免措置が取られたため、年金保険料収入が激減し、年金積立金が7~8年ほどで枯渇する事態となっている。こうした年金危機は、国民の危機意識を高めており、庶民の貯蓄志向を強め、中国経済の消費の落ち込み、需要の縮小、投資の縮小となっている。
今年4月の中国の自動車販売台数は前年同月比48%減となった。中国は世界最大の自動車市場であったが「今年は4月までで11%減、通年で25%減でもおかしくない」といわれるほどの経済的打撃となっている。
こうした習近平のゼロコロナ政策の失敗と、ウクライナ戦争でロシアを支援したことは、中国の長老たちの反発を招いている。長老たちはいずれも親族名義で海外に金融資産を持つ人が多くいる関係で、対ロシア経済制裁で、彼らは自分たちの資産が没収されることを怖れて反習近平の声を上げ始めている。
今中国では国民の反発を背景に「李昇習降」の声が高まりをみせているという。中国の貴州省遵義市に李克強首相のスローガン{人民の希望を、改革の方向に}が掲げられた(=遵義は中国革命の聖地である)こと、人民日報と新華社が李克強の講話を掲載したこと、中国共産党内で「李昇習降」の声が出始めていること、さらには鄧小平の長男鄧樸方が今年2月から3月にかけて江沢民、曾慶紅、胡錦濤、温家宝ら長老を訪問し秋の党大会での習近平続投阻止し、李克強をその後継者にする話をまとめたという。
これに対し中国共産党は5月15日「党中央の大きな政治方針をあげつらうな。政治的にマイナスになる言論を広めるな」との元党幹部への「意見」を発表した。この意見書は党元幹部への統制・管理強化を含んでおり、「懇談制度を利用し、退職幹部の思想状況を常に把握する必要がある」としたほか、元幹部の出国手続きは厳格に行う」などの内容を含んでおり、習近平が夏の北載河会議を前に退職幹部の「李昇習降」の動きを押さえる動きとみられている。
最近李克強が経済政策で復権したと報じられているのも、注目される動きである。党内では今の情勢が華国鋒退陣時の動きと似ている、といわれていると報じられているが、このときの鄧小平は軍を掌握していたが、現状では習近平が軍幹部に自分の影響下の幹部を抜擢しており、習近平の3選は動かないと見られている。詳しくは夏の北載河会議の動向を見なければわからないが、習近平が経済運営で失敗し、窮地にあることは間違いない。
中国経済の落ち込みで、世界経済が危機に落ちる可能性は強いと見なければならない。
#中国経済の落ち込み #李昇習降
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コメント
今後の中国経済の動向
No title
アメリカも中国も大不況になると、リーマンシックの2倍の金融危機になりますか?これでまたリストラですか。困りますね。
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中国の反習近平派は弱体化してます。