誰がウクライナ戦争で利益を獲得したのか?
月刊誌「選択」4月号は「戦争でぼろ儲けの米国」副題を、「バイデンロシア制裁の本性」とするこの記事は、アメリカ産業界が戦争特需に沸いていることを報じている。
この記事によると、アメリカのテキサス州がシェールガス・オイル契機に沸き立っている。またオハイオ州など中西部の穀倉地帯も穀物輸出でウクライナ特需が生まれている。アメリカの液化天然ガス(GNG)の輸出は世界トップに躍り出た。
穀物やエネルギーだけではない。ウクライナ戦争でアメリカ製の武器、対戦車携帯ミサイル「シャベリン」や対空携帯ミサイル「ステンガー」の威力が示され、製造が間に合わないほど受注が増えている。つまりアメリカはウクライナ戦争で巨大な特需を獲得したのである。兵器のデジタル化で遅れているロシア製兵器の後進性がウクライナ戦争で暴露されたことで、世界の兵器市場を二分していたアメリカとロシアの兵器競争は、アメリカの全面勝利となった。
世界の穀物生産高の3割を占めるウクライナとロシアから穀物が世界市場に流れなくなったことで、今アメリカ産小麦や大豆の注文が世界中から殺到しているという。穀物の高騰で、前年の1.8倍の価格で飛ぶように売れるのであるからアメリカの穀物企業は「過去最高水準の利幅」だという。
2014年~15年にサウジとロシアが仕掛けた大増産で、アメリカのシェール企業が多く潰れたが、それが対ロシア制裁とコロナ後の経済復興で原油価格が1バーレル100ドルを超え、アメリカのシェール企業は息を吹く返し、欧州からの長期契約を次々獲得して、ぼろ儲けしているというのだ。
アメリカの油田・ガス田開発会社ベーカー・ヒューズ、ハリバートン、シュルンべルジェの3社は、ロシアで契約している事業を制裁下でも継続することをアメリカ政府は承認した。アメリカ政府が対ロシア制裁で欧州諸国にロシア産原油や天然ガスを買うなと圧力をかけているのは自分がぼろ儲けするためなのだ。
* * *
こう見てくると、アメリカが自らのかいらい政権であるウクライナ政府に「NATO加盟」でロシア政府を挑発させて、ロシア軍を侵攻させた狙いが見えてくる。プーチンはアメリカの陰謀にまんまと乗せられたのである。秋の中間選挙を前にウクライナを「捨て駒」にして、一気に経済を好転させたバイデン政権は、支持率低迷から一気に息を吹き返したといえる。
ウクライナ戦争は、ロシア軍のデジタル化の遅れ、航空機、戦車、歩兵、ミサイル部隊の総合運用面・戦術面での弱体が明らかになり、もはや第2次世界大戦時の闘い方が通用する時代でないことも明らかとなった。
バイデン政権は中間選挙勝利に向けて、アメリカの経済再建ではうまく特需を作り上げたが、欧州、特にフランスとドイツへのアメリカへの強い不信を抱かせた点は、戦略面でのマイナスであり、その影響は大きい。世界の多極化は止められそうもない。
戦争の時代には誰が最初に攻撃したかではなく、誰が何の目的で戦争を仕組んだかを見なければならないことを、世界の政治指導者は心得ておかねば、プーチンのように戦争の罠にはまることになる。
#アメリカの戦争特需
この記事によると、アメリカのテキサス州がシェールガス・オイル契機に沸き立っている。またオハイオ州など中西部の穀倉地帯も穀物輸出でウクライナ特需が生まれている。アメリカの液化天然ガス(GNG)の輸出は世界トップに躍り出た。
穀物やエネルギーだけではない。ウクライナ戦争でアメリカ製の武器、対戦車携帯ミサイル「シャベリン」や対空携帯ミサイル「ステンガー」の威力が示され、製造が間に合わないほど受注が増えている。つまりアメリカはウクライナ戦争で巨大な特需を獲得したのである。兵器のデジタル化で遅れているロシア製兵器の後進性がウクライナ戦争で暴露されたことで、世界の兵器市場を二分していたアメリカとロシアの兵器競争は、アメリカの全面勝利となった。
世界の穀物生産高の3割を占めるウクライナとロシアから穀物が世界市場に流れなくなったことで、今アメリカ産小麦や大豆の注文が世界中から殺到しているという。穀物の高騰で、前年の1.8倍の価格で飛ぶように売れるのであるからアメリカの穀物企業は「過去最高水準の利幅」だという。
2014年~15年にサウジとロシアが仕掛けた大増産で、アメリカのシェール企業が多く潰れたが、それが対ロシア制裁とコロナ後の経済復興で原油価格が1バーレル100ドルを超え、アメリカのシェール企業は息を吹く返し、欧州からの長期契約を次々獲得して、ぼろ儲けしているというのだ。
アメリカの油田・ガス田開発会社ベーカー・ヒューズ、ハリバートン、シュルンべルジェの3社は、ロシアで契約している事業を制裁下でも継続することをアメリカ政府は承認した。アメリカ政府が対ロシア制裁で欧州諸国にロシア産原油や天然ガスを買うなと圧力をかけているのは自分がぼろ儲けするためなのだ。
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こう見てくると、アメリカが自らのかいらい政権であるウクライナ政府に「NATO加盟」でロシア政府を挑発させて、ロシア軍を侵攻させた狙いが見えてくる。プーチンはアメリカの陰謀にまんまと乗せられたのである。秋の中間選挙を前にウクライナを「捨て駒」にして、一気に経済を好転させたバイデン政権は、支持率低迷から一気に息を吹き返したといえる。
ウクライナ戦争は、ロシア軍のデジタル化の遅れ、航空機、戦車、歩兵、ミサイル部隊の総合運用面・戦術面での弱体が明らかになり、もはや第2次世界大戦時の闘い方が通用する時代でないことも明らかとなった。
バイデン政権は中間選挙勝利に向けて、アメリカの経済再建ではうまく特需を作り上げたが、欧州、特にフランスとドイツへのアメリカへの強い不信を抱かせた点は、戦略面でのマイナスであり、その影響は大きい。世界の多極化は止められそうもない。
戦争の時代には誰が最初に攻撃したかではなく、誰が何の目的で戦争を仕組んだかを見なければならないことを、世界の政治指導者は心得ておかねば、プーチンのように戦争の罠にはまることになる。
#アメリカの戦争特需
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コメント
No title
アメリカの陰謀だ!
アメリカだけ特需で、他の国は制裁で損失する。
バイデンは悪だな!
バイデンは悪だな!
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ウクライナを捨てゴマにして、自分は特需か!ひどいはなしだ。秋の中間選挙まで戦争を続けるつもりか!