fc2ブログ

世界中に経済危機と政情不安が拡大か!

ウクライナ政府は3日、ロシアによる黒海の港の封鎖で、3月の主な穀物の輸出量が前月の4分の1に急減したと表明した。黒海では外国船籍の100隻以上が足止めされているという。ウクライナ経済省は3日、3月のトウモロコシの輸出量が110万トン、小麦は30万9千トンに減ったとし「2月の4分の1だ」と強調した。世界の穀物価格の高騰は今後も続くとみられる。

石油輸出国機構(OPEC)にロシアなどを加えた「OPECプラス」が3月31日、アメリカ、欧州、日本などが求めた原油の追加増産に応じないと決めた。その直後、アメリカは石油備蓄の追加放出を発表し原油価格を抑える姿勢を鮮明にした。ロシアのウクライナ侵攻が原油高継続に拍車をかける中、消費国の原油高が長期継続する可能性が日事に増している。

サウジアラビアが支援金50億ドル(約6100億円)を原理主義を弾圧しているエジプトの中央銀行の口座に振り込んだ。アラブ諸国で最も人口が多く、ロシアによるウクライナ侵攻のあおりで揺らぐエジプト経済を下支えするためだ。サウジ国営通信は、この支援をエジプトを支える「たゆまぬ努力」の一環と位置付けた。2月下旬に始まったウクライナ侵攻と米欧による経済制裁でエジプトでは小麦、植物油、燃料の価格が急騰し、政情不安が強まっている。

ウクライナ戦争が今後も継続すれば、中東、アジア、アフリカの食料輸入国で、今後政情不安が拡大する可能性が強く、中東、中央アジア、北アフリカで、イスラム過激派が勢力を盛り返す可能性も強まっている。ウクライナとロシアは世界の穀物の3割を生産しており、この穀物が戦争と経済制裁で市場に出回らないということは、世界で穀物価格の高騰が続くことであり、食料輸入国は食料危機に揺さぶられることになる。

今回のロシア軍のウクライナ侵攻は、アメリカがウクライナのNATO加盟でロシアを挑発し、仕掛けたものだが、このロシアを中国、イランの側に追いやることで、中国・ロシア・イラン・アラブ連合の方が、戦略資源が豊かであり、戦争が長引けば、欧米日の側がエネルギーと食料価格高騰で経済・政治危機に陥る可能性が強まっている。

アメリカや欧州、日本にとって、経済制裁は「諸刃の剣」であり、対ロシア経済制裁は制裁をした方が打撃が大きいのである。プーチンもアメリカの罠にかかり軍事的打撃を受けたが、世界の分割で多極化が進み、アメリカの側もドル支配が後退しかねないのである。とりわけ秋の中間選挙を控えるバイデン米政権は、原油高で支持率が低迷しており、原油高が長引けば中間選挙で敗北し、政権のレイムダック化は避けられず、次期大統領選でトランプ復活の可能性も出てくるであろう。ロシア・ウクライナの和平交渉の早期和解を期待しているのは、むしろアメリカの側なのである。
#原油・穀物高騰
スポンサーサイト



コメント

物価を下げてほしい!

 賃金を下げて、年金も下げ、物価は上がるでは生活できない。
 金利を挙げれば円安は歯止めがかけられる。しかし政府は円安を阻止する気はなさそうですね。

高物価が続くのは困ります。

戦争ははやくやめるべき❗️

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治