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多極化は、経済のブロック化と経済危機を招く!

南米アルゼンチンのフェルナンデス大統領が最近、米欧とウクライナ情勢で対峙するロシアや中国を歴訪して首脳会談を行い、アメリカ政府に衝撃を与えている。中国は首脳会談でイギリスのフォークランド諸島のアルゼンチンの領有権を支持したことで、イギリスは反発している。アルゼンチンのフェルナンデス大統領はロシア政府系メディアに「アメリカ依存をやめる」と公然と語った。米欧と露中の地政学的な対立が中南米にも拡大している。

中国政府は党内にロシア批判をしないように通達を出しており、中国、ロシア、イラン、それにアラブ連合(産油国を含む)もロシア、中国寄りとなった。キューバやべネズエラに加えて、アルゼンチンまでもがロシア、中国寄りを表明したわけで、世界の2分化が進み始めた。この傾向はアジアやアフリカにも今後及ぶ可能性がある。

バイデン米大統領が中間選挙対策として、ウクライナのかいらい政権を使いNATO加盟の脅しでロシアのプーチンを挑発したことが、世界の分割という事態へと進み始めたのである。これで冷戦崩壊後のグローバル市場は反転・分断されていく可能性が出てきた。世界はドル圏・ユーロ圏・元圏へとブロック化が進行していくのは避けられない。今後も資源、エネルギーの高騰が続き、コロナ後の世界経済は大不況に見舞われることになりつつある。

今後の注目点は、ウクライナの事態を長引かせずに、休戦・和平へとつなげられるか、それとも戦線が拡大していくかが注目点となる。アメリカのウクライナへの軍事援助は最新兵器のロシアへのプレゼントになる可能性がある。アフガン政府軍へのアメリカの膨大な軍事装備の支援が、イスラム原理主義のタリバンにすべてプレゼントされたように、今後ロシア軍はウクライナの極右政権交代まで戦う可能性が強いし、そのウクライナの装備兵器もロシアにわたることになる。

バイデン政権は未だに世界戦略を公表しておらず、戦略ないままに選挙戦略を優先する愚策を犯している。ロシアのウクライナ侵攻で、アジア諸国は安全保障上の3正面を余儀なくされることになった。バイデン政権がアフガニスタンとウクライナを「捨て駒」としたことで、アジア・アフリカ諸国は動揺し、アルゼンチンにならい自国の利益を計算して外交路線を決定することになる。

アメリカの覇権は今後急速に衰えることになるであろう。世界市場が分割され、ドル経済圏が狭まれば、巨額のドル発行益が支えたアメリカの巨大な軍事力を維持できなくなるであろう。世界は経済危機の中で軍拡競争に取り組むことになる。経済恐慌と第3次世界大戦が避けられなくなるかもしれない。
#多極化が招く経済危機と戦争
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コメント

アメリカは戦略的誤りを正せ!

世界市場を分断したらアメリカが損をする。バイデンはボケているのでは?アジア諸国は中立の立場だし、中国が得をしたのでは?

経済危機は阻止してほしい

わざわざロシアを中国の方に追いやり、は市場を分断するのは、バイデンにも困るのではないですか?今回は米の戦略的失策です。

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