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ウクライナ侵攻を促したアメリカの策謀!

ウクライナの極右にクーデターをやらせたものの、役に立ちそうにないのでアメリカはアフガニスタン政府と同じように切り捨てた。「ロシア軍が侵攻する」「侵攻する」と騒ぎ立てたが、自分はウクライナを守ろうとせず、早めに大使館員を逃がして、「早く侵攻せよ」とばかり、「アメリカ軍はウクライナには派遣しない」と宣言した。

プーチンは、アメリカ軍がウクライナを守るのは地政学的に難しいとわかっていたので、軍事力を国境に張り付けたら、ウクライナ政府がNATO加盟をあきらめるか中立宣言すると考えていたが、ウクライナの極右政権はまるで役者のようにかたくなにNATO加盟にこだわった。ゆえにプーチンは安全保障の名目で侵攻し、政権を親ロシア派に取り換えるほかなくなった。これは逆キューバ危機である。

ロシア軍のウクライナ侵攻に対する欧米の経済制裁は、何らの効果もない。効果のある制裁を行えば欧州のエネルギーの4割がロシアにより供給停止となる。つまり経済制裁は欧州への打撃となる。それではアメリカは何を狙ったのか?それはウクライナへロシア軍を侵攻させたことで、旧東欧とロシアの間に冷戦ラインを構築し、欧州の経済圏がロシアまで拡大することを阻止できたのである。また解体の危機にあったNATOを存続できる。

世界の食料の約3割を供給するロシアと占領後のウクライナへの経済制裁は、世界を食糧不足にさせる。つまり経済制裁は長く続けられない。ロシアの必要物資は中国が供給するので経済制裁は形だけのものになる。

バイデンは欧州とロシアの経済的結合を遮断できたが、失うものも大きい。アフガンに続き、ウクライナ政府を見捨てたことで、アメリカの覇権国としての権威は失われた。自分がクーデターで打ち立てた政権を見殺しにする国が覇権を維持することは不可能だ。これ以後世界は多極化の局面に入ったといえる。時代は軍事力による国境線の変更の時代を迎えたのである。

バイデン外交の愚劣は、世界の民主主義勢力の主要な敵が、習近平ファシスト政権なのに、その覇権争いの相手である中国の方にロシアを追いやったことは、戦略的に利敵行為ともいえる愚劣極まる「融和政策」なのである。

トランプ政権以後のアメリカは、同盟国を粗略に扱うことばかり繰り返している。ドイツはロシアとの経済関係を強化する方向を阻止されて、アメリカに怒りにも似た気持ちを持っている。フランスも同様であろう。ユーロ経済圏は発展の芽を摘まれたに等しい。

プーチンは、みすみすアメリカの策に自分からハマったのは、ウクライナのNATO加盟を阻止したことで国内の支持率が持ち直すことが確実であることだ。また東欧諸国にも影響力が増すことになる。NATO軍のミサイル配備は今後東欧には難しくなった。

問題はアメリカのウクライナ切り捨て、ロシアのドンバス独立支持が、アジア情勢に与える影響である。台湾の独立が戦争の引き金になるということは確実である。これは中国の今後の台湾政策に大きな影響を与えるであろう。また日本は三正面に敵を迎えることになった。うかうかとアメリカの「捨て駒」外交に乗るわけにいかなくなった。

日本の安全保障は極めて危うい局面を迎えた。対米自立で自国防衛の主体性を持たねば、日本は亡国に向かうことになる。もはや「憲法9条は日本の宝」などという観念的平和主義は死文化したというべきだ。日本は自立し、小さくとも強力な防衛力を保持しなければならない時である。多極化した世界では、自立した主体性ある外交だけが、民族の存続を可能とするのである。もはや同盟国を「捨て駒」にするアメリカ外交は信用するわけにはいかないのである。
#ウクライナを切り捨てたアメリカ外交
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コメント

対米自立に賛成!

 戦後70年以上たって、いまだに従属は情けないです。

制裁をやりすぎると戦争が拡大する

 それにしてもウクライナの大統領は愚劣ですね。中立を宣言すればいいのに、いつまでもNATO加入にこだわって、戦争を招き国を滅ぼした。
アメリカが覇権を放棄して、世界の警察官不在です。それを考えに入れて外交を行うべきでした。

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