動き始めたウクライナ情勢
ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部で親ロシア派が支配して自ら名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を認める大統領令に署名した。それに先立ち、国民に向けてテレビ演説し、同地域で衝突が激しさを増していると承認の理由を説明した。これに先立ちロシア議会が独立承認を求める決議を採択していたので、これは織り込み済みであった
翌22日、ウクライナ東部の親ロシア派組織が名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の平和維持のために軍の部隊を派遣するようロシア国防省に指示した。これによりプーチンの支持率アップは確実となった。
ウクライナ政府は、親ロシア派勢力が占拠する東部の一部地域を「独立国」として承認するロシアの決定に激しく反発しているが、もともとそれを織り込みずみで軍事的挑発を繰り返し、ミンスク合意を反故にしてきた経過がある。小国は大国(この場合はアメリカ)の手駒に過ぎないのである。
欧州連合(EU)は「最大限の言葉で非難する」とし、制裁を科す方針を表明。近く具体的な議論を始める見通しだ。しかし経済制裁はすでに行っており、制裁は形だけに終わるであろう。欧州が重い制裁を加えれば、ロシアは欧州向けエネルギーを遮断するであろう。
米政府は21日、独立承認の対象となった「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」と自称する地域に制裁を科すと発表した。制裁対象がロシアでないことに注目する必要がある。アメリカはすでにロシアへの経済制裁を実施しており、これ以上制裁を拡大すれば戦争を招きかねないことは分かっている。
もともとウクライナは旧ソ連領であった。アメリカがクーデターでウクライナに親米政権を作り承認したわけで、ロシア側からすればロシア人地域が独立したのでアメリカの手口をまねて承認した、というに過ぎない。
これにアメリカは軍事的には対抗できない。ウクライナは地政学的に不可能なのだ。アメリカは経済制裁で欧州とロシアの経済関係を遮断すれば目的を達したのであり、戦争になればもっと軍需産業がもうかると考えているのであろうが、欧州もアメリカも戦争するゆとりはない。戦争すれば中国が覇権を獲得することになるからだ。
ロシアはウクライナに軍事的圧力をかけ続ければ原油の高騰が続き経済の好転が続く。 欧州はロシアからの天然ガスが遮断されればエネルギー危機となるので対抗措置はポーズだけとなるであろう。アメリカもウクライナで緊張が続くことを望んでいる。
ウクライナ政府はNATO加盟を先送りする以外に、ロシアの政権転覆を回避する方法はないように見える。プーチンはNATO加盟でウクライナに欧米の軍事基地が設置されることに反対しているだけであり、その点でウクライナ問題はかってのアメリカのキューバ危機と似ている。ゆえに米ロの戦争にはならない。
問題はアメリカの、欧州とロシアを経済的に分断するという戦略目的がなるかどうかである。欧州はこれ以上のロシアとの関係悪化を望まないであろう。ウクライナの戦乱が拡大するようだとコロナ後の世界経済が大不況となる可能性もある。これは中国ファシスト政権にとり世界覇権獲得の大きなチャンスとなる。
日本政府は、アメリカの政治家がろくな戦略を持たず、同盟国の日本にロシア・中国・北朝鮮の三正面に敵を置く拙劣な外交を行っている点を深刻にとらえ、対米自立を選択すべき時期に来ていることを自覚するべきだ。対米自立しなければ日本はアメリカの「捨て駒」にされる可能性が高いのである。日本を戦火に巻き込む道を国民は絶対に支持しないであろう。
#ウクライナ情勢
翌22日、ウクライナ東部の親ロシア派組織が名乗る「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の平和維持のために軍の部隊を派遣するようロシア国防省に指示した。これによりプーチンの支持率アップは確実となった。
ウクライナ政府は、親ロシア派勢力が占拠する東部の一部地域を「独立国」として承認するロシアの決定に激しく反発しているが、もともとそれを織り込みずみで軍事的挑発を繰り返し、ミンスク合意を反故にしてきた経過がある。小国は大国(この場合はアメリカ)の手駒に過ぎないのである。
欧州連合(EU)は「最大限の言葉で非難する」とし、制裁を科す方針を表明。近く具体的な議論を始める見通しだ。しかし経済制裁はすでに行っており、制裁は形だけに終わるであろう。欧州が重い制裁を加えれば、ロシアは欧州向けエネルギーを遮断するであろう。
米政府は21日、独立承認の対象となった「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」と自称する地域に制裁を科すと発表した。制裁対象がロシアでないことに注目する必要がある。アメリカはすでにロシアへの経済制裁を実施しており、これ以上制裁を拡大すれば戦争を招きかねないことは分かっている。
もともとウクライナは旧ソ連領であった。アメリカがクーデターでウクライナに親米政権を作り承認したわけで、ロシア側からすればロシア人地域が独立したのでアメリカの手口をまねて承認した、というに過ぎない。
これにアメリカは軍事的には対抗できない。ウクライナは地政学的に不可能なのだ。アメリカは経済制裁で欧州とロシアの経済関係を遮断すれば目的を達したのであり、戦争になればもっと軍需産業がもうかると考えているのであろうが、欧州もアメリカも戦争するゆとりはない。戦争すれば中国が覇権を獲得することになるからだ。
ロシアはウクライナに軍事的圧力をかけ続ければ原油の高騰が続き経済の好転が続く。 欧州はロシアからの天然ガスが遮断されればエネルギー危機となるので対抗措置はポーズだけとなるであろう。アメリカもウクライナで緊張が続くことを望んでいる。
ウクライナ政府はNATO加盟を先送りする以外に、ロシアの政権転覆を回避する方法はないように見える。プーチンはNATO加盟でウクライナに欧米の軍事基地が設置されることに反対しているだけであり、その点でウクライナ問題はかってのアメリカのキューバ危機と似ている。ゆえに米ロの戦争にはならない。
問題はアメリカの、欧州とロシアを経済的に分断するという戦略目的がなるかどうかである。欧州はこれ以上のロシアとの関係悪化を望まないであろう。ウクライナの戦乱が拡大するようだとコロナ後の世界経済が大不況となる可能性もある。これは中国ファシスト政権にとり世界覇権獲得の大きなチャンスとなる。
日本政府は、アメリカの政治家がろくな戦略を持たず、同盟国の日本にロシア・中国・北朝鮮の三正面に敵を置く拙劣な外交を行っている点を深刻にとらえ、対米自立を選択すべき時期に来ていることを自覚するべきだ。対米自立しなければ日本はアメリカの「捨て駒」にされる可能性が高いのである。日本を戦火に巻き込む道を国民は絶対に支持しないであろう。
#ウクライナ情勢
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アメリカは儲け第一!
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中東の産油国に武器も売れる。
おかげで日本の防衛は3正面で危機になる。アメリカは自分第一なのですね。日本はアメリカの国債を買わされて貢いでいる。
対米自立に賛成します。