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日本にとって三正面に敵を作る米外交は愚策だ!

ウクライナ危機はキューバ危機とよく似ている。キューバにソ連のミサイル配備を脅威としてアメリカが攻撃態勢をとったが、今度はウクライナのNATO加入を脅威としてロシアが攻撃態勢をとった。一般的に戦争の脅威を大騒ぎするときは戦争にはならない。
特に米ロともウクライナ危機で原油が高騰しぼろ儲けしている。双方が経済的利害が一致しているのだから、危機が長引けばそれだけ双方の利益が増える経済関係にある。
報道によると、最近のウクライナをめぐる動きは以下のとおりである。

フランス大統領府の声明によると、マクロン仏大統領とプーチン露大統領が20日、ウクライナ情勢をめぐって電話で会談し、ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構(OSCE)の3者会談を目指し、「数時間内」に作業を始めることで合意した。

仏メディアは、プーチン氏が、ロシアとベラルーシで行っている合同軍事演習の終了後、ベラルーシから露軍を撤収する意向を再確認したと伝えた。
タス通信によると、ウクライナに接するベラルーシ南部などで合同軍事演習「同盟の決意2022」を実施してきたロシアとベラルーシは20日、ウクライナ情勢の悪化を理由に、部隊の「点検」を続けると決定。露部隊がベラルーシに残留するとみられる。

タス通信によると、ウクライナ東部の親露派武装勢力「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」(ともに自称)は同日、ウクライナ軍の砲撃が複数の集落に着弾したと指摘。ウクライナ軍に民間人2人が殺害されたとも主張した。

またロシアは同日、親露派支配地域から避難住民4万人以上が露南部ロストフ州に到着したと発表。露治安機関「連邦保安局」(FSB)は19日、ウクライナ軍の砲弾2発がロストフ州に着弾したと主張した。

ウクライナ情勢をめぐり、バイデン米大統領とロシアのプーチン大統領が会談することで原則的に合意した。フランスのマクロン大統領が20日に仲介し、双方が受け入れた。
 米ロ両外相が24日に協議し、調整する。ロシアがウクライナに軍事侵攻した場合は取りやめになるという。

以上の報道を見ると、欧州を天然ガス売却の顧客とするロシアが、アメリカの策するウクライナ侵攻で、欧州とロシアの間に冷戦ラインを引く思惑にのるとも思えない。問題はロシア人の多いウクライナ東部の親露派武装勢力「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の扱いだ。プーチンが支持率の低下で追い詰められている場合は、旧ソ連圏の回復はロシア国民の支持を集めるので侵攻はあり得るが、現状はプーチンはそこまで追い詰められているわけではない。原油や天然ガスの値上がりでロシは経済的に持ち直しているのである。

注目すべきは、ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構の3者会談の準備が進んでいることだ。アメリカはユーロ圏がロシアにまで拡大することが嫌なので、ロシアを侵攻させようとしているが、ウクライナ問題の主導権はウクライナから大使館を撤退させたアメリカにはない。

国際情勢は多極化の中で、複雑な軍事力を背景とした外交戦の局面を迎えている。世界の多極化は合従連衡の時代であり、そうした意味では第2次世界大戦前の局面によく似ている。外交下手の日本人から見ると複雑怪奇なことが今後も起きるであろう。

日本政府は一面的にアメリカに追随するのではなく、日本の三正面を避ける戦略を優先すべきであろう。アメリカのウクライナをめぐる戦略は、ロシアを中国側に追いやる愚策であり、共産党を解散したロシアと、一党独裁でありファシスト政権の中国を同列に扱い同時に敵にするバイデンの戦略は、日本の国防から見ると三正面に敵を作る亡国路線としか見えない。日本は核を保有する以外、国防の戦略が立たない事態となる。アメリカのウクライナ戦略は日本を窮地に立たせる事態となるであろう。日本政府は、アメリカ政府の行っている欧州とロシアを分断する外交が愚策だとはっきり主張すべきであろう。
それともバイデン外交が、原油高騰で経済的利益追求だけが狙いだとでも言うのだろうか?
#ウクライナ問題
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コメント

日本の天然ガスを欧州に?

 日本は何時から資源国になった?60万トンも欧州に回したら、日本は発電できなくなる。いい加減アメリカ追随はやめるべきだ。
 アメリカは日本を守る気はない。3正面にしてどうして守れる??アメリカは身勝手すぎる。

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