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米の民主国家VS先制国家の戦略は間違い

 アメリカのバイデン政権は就任時から「民主主義国家VS先制主義国家」を訴え、同盟国と連携して権威主義勢力の攻勢を押し返す、戦略を主張してきた。

 バイデン大統領のこの戦略には、主要な矛盾を解決すれば副次的矛盾は解決できるとの戦略的視点がなく、逆に中国・ロシア・北朝鮮・イランを結束させ、専制主義国家を結束させている。バイデンの考えには、敵陣営を分断し、各個に撃破する戦略視点がなく、逆に敵を団結させ優勢にしている。

 アメリカが世界の生産力の半分以上を占めていた米ソ冷戦時の世界戦略を、バイデン政権は多極化しアメリカの経済が相対的に弱体化しているときに用いているように見える。アフガニスタン政権を見捨てざるを得なかった今のアメリカが、中国・ロシア・北朝鮮・イランを同時に敵にして勝てるわけがない。

 バイデン政権の戦略では、アメリカが同盟国と結束したとしても難しい。なぜならバイデンの戦略では、日本はロシア・北朝鮮・中国を同時に敵にしなければならず、これでは日本は亡国に追い込まれる。これでは同盟国日本がバイデンの戦略に協力できるわけがない。

 バイデン政権には、対中国の覇権争いが主要な矛盾であり、中国を孤立させる戦略が必要なのである。それなのに、逆に中国・ロシア・北朝鮮・イランの独裁連合を奨励しているように見える。現在の地球上で最大の侵略勢力は習近平ファシスト政権であり、何も共産党を解体したロシアと、一党独裁の中国を同列に扱う必要はない。ましてや宗教政権のイランや奴隷制社会の北朝鮮は放置しておいても自滅する政権なのである。わざわざ民主国家VS先制国家と称して敵を結束させる必要はないのである。

 バイデンの民主国家VS先制国家の戦略は完全に間違いであり、これでは次期大統領選でトランプが復活する可能性が高い。そうなると欧州や日本の同盟国はなおさらアメリカから離れるであろう。岸田首相はバイデン政権に、アメリカの戦略的誤りをきちんと指摘したほうがいい。
# 米バイデン戦略
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コメント

敵を団結させていますね

バイデンは中国を敵とは位置付けていないように見えます。ロシア主敵ではないですか?

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