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ウクライナ危機は米ロの妥協のための演出だった!

 月刊誌「選択」1月号は、「ウクライナは戦争にはならない」との記事を掲載している。それによると、ロシアがウクライナ国境近くに集めた10万人規模の大部隊は「大仕掛けのはったり」だったというのだ。

 このロシアのウクライナへの軍事的恫喝の前に、米ロは10月に次官級会談、12月にブリケン、ラブロフの外相会談を行い、12月7日にはバイデン、プーチン両大統領のオンライン会談でウクライナの「和平」をウクライナ政府の頭越しに行ったというのだ。

 米ロの合意の内容は、ウクライナ東部のドンバス地方の親ロ派勢力とウクライナ政府が話し合うことをアメリカが説得する。クリミア半島のロシアの併合を認めた形で。ウクライナの「領土保全」でアメリカが「関与する」というものであるらしい。

 ウクライナ国境の10万人規模のロシア軍大部隊に、ウクライナ側が迎撃する力がなく、地政学的にNATO軍の参戦はあり得ない。つまりアメリカはウクライナ政府に、ロシア側の要求をのませるほかなかった、というのである。

 つまりアメリカは同盟国のウクライナ政府の頭越しに、ウクライナのクリミア半島をロシアが併合した事実を容認した、というのである。バイデン政権のこうした同盟国の頭越しに、領土問題を処理することは、同盟国の日本としては「不安」と「疑念」が残る、というのが「選択」の記事の趣旨である。

 いくら中国との覇権争いが戦略的中心とはいえ、アブガン政府を見捨てたやり方や、頭越しにウクライナ政府の領土であったクリミア半島のロシアによる併合を認めるなど、バイデン政権の外交には同盟国への配慮に欠ける裏切りと言わねばならない。これでは日本の尖閣諸島や南西諸島も、いつ中国に売り渡されるかわからないではないか?

 バイデン政権にすれば、ウクライナ政府の対面を考えて、ウクライナ国境への10万人規模のロシア軍大部隊をはったりで集め、ウクライナの安全を保障するためにやむを得ぬ妥協を演出した、といいたいのであろうが、頭越しに同盟国をいとも簡単に裏切るバイデン外交には不信しかわいてこない。

 日本はやはり、信義の無いアメリカに安全保障を頼るわけにはいかないのである。対米自立し、自分の国は自分の力で守るだけの軍事力を持たねばならないことを、ウクライナの事態は教えている。アメリカの衰退は同盟国への信義の無い外交にも表れているのである。日本は早急に自立できるだけの防衛力を持たねばならない。
#ウクライナ危機ははったりだった
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