旧社会主義国は普通の資本主義には戻らない!
共産党を解散した旧ソ連のロシアは、旧党官僚の国家資本主義で、すべてが官僚的統治となった。いまも一党支配の中国は習近平の個人独裁のファシスト国家となった。
アメリカは当初ロシアを普通の資本主義にできると考えたが、旧共産党の官僚たちは、自分たちの権益を維持しようとするし、社会主義的改革(土地・工場の全人民所有=国有)が資本主義化の桎梏となるので自由競争社会にはなりにくい。
旧ソ連も中国も遅れた社会から社会主義制度に移行したため、帝国主義の存在する国際社会では階級独裁を維持するほかなく、しかも社会主義的改革(=生産手段の国有化で)が行われているので、資本主義的政策をとったとしても価値法則は貫徹しない。資本主義国では自由と民主があり、したがって価値は価値どうりに売れる。しかし価値法則が貫徹しない社会では価値規定は権力的・政治的に決められることになる。
土地が国有で、労働者の賃金を国際レベルから非常に安く設定できる中国は、多国籍企業には理想の生産拠点となった。しかも鄧小平が天安門事件で大衆を権力で叩き潰すことを世界に示したおかげで、中国は世界の工場になれた。しかし輸出拠点以外の内陸部は、中国の資本主義化は容易ではない。生産手段が全人民所有で、社会主義的自給自足社会で民主も自由もない社会の資本主義化は簡単ではない。
いま欧州で起きていることは、ロシアからの天然ガスを買い、その売却益を欧州の市場にするというEUの外交政策は、ある意味ユーロ経済圏にロシアを取り込む政策であった。ところがロシアは、旧党官僚どもの支配層が、相変わらず官僚独裁を実行する社会である。
ロシアがドイツへの海底パイプラインを早く稼働させるために、他の東欧諸国を通過する天然ガスの供給量を削減し、欧州では燃料価格が2倍になった。ロシアの官僚的外交手法が、EUには燃料のロシア依存の危険性を教え、ロシアの意図は失敗しつつある。
このことは、官僚独裁の権力的価値規定が、自由と民主主義の価値法則に基づく価値規定と相いれないことの経済的・政治的な具体例といえる。このことが教えているのはロシアや中国の社会主義的改革の成果はなくなっていないこと、旧社会主義国から変質し、国家独占資本主義になったロシアや中国は、普通の資本主義国にはなれず、やがて真の社会主義を目指すほかないことを両国の国民は将来知ることになるということだ。
つまり社会主義は、その官僚的独裁の歪みの中でも亡んではおらず、ロシアと中国における社会主義的改革の成果はなくなってはいないこと、ただ発達した資本主義国での社会主義革命でなかったがゆえの、経済建設途上の一時的挫折であることを、ロシアや中国の修正主義的な一時的、歴史的後退は示しているのである。それは歴史的限界からくるものであり、レーニンや毛沢東の偉大さは何も失われてはいないことを知らねばならない。
#官僚独裁国家
アメリカは当初ロシアを普通の資本主義にできると考えたが、旧共産党の官僚たちは、自分たちの権益を維持しようとするし、社会主義的改革(土地・工場の全人民所有=国有)が資本主義化の桎梏となるので自由競争社会にはなりにくい。
旧ソ連も中国も遅れた社会から社会主義制度に移行したため、帝国主義の存在する国際社会では階級独裁を維持するほかなく、しかも社会主義的改革(=生産手段の国有化で)が行われているので、資本主義的政策をとったとしても価値法則は貫徹しない。資本主義国では自由と民主があり、したがって価値は価値どうりに売れる。しかし価値法則が貫徹しない社会では価値規定は権力的・政治的に決められることになる。
土地が国有で、労働者の賃金を国際レベルから非常に安く設定できる中国は、多国籍企業には理想の生産拠点となった。しかも鄧小平が天安門事件で大衆を権力で叩き潰すことを世界に示したおかげで、中国は世界の工場になれた。しかし輸出拠点以外の内陸部は、中国の資本主義化は容易ではない。生産手段が全人民所有で、社会主義的自給自足社会で民主も自由もない社会の資本主義化は簡単ではない。
いま欧州で起きていることは、ロシアからの天然ガスを買い、その売却益を欧州の市場にするというEUの外交政策は、ある意味ユーロ経済圏にロシアを取り込む政策であった。ところがロシアは、旧党官僚どもの支配層が、相変わらず官僚独裁を実行する社会である。
ロシアがドイツへの海底パイプラインを早く稼働させるために、他の東欧諸国を通過する天然ガスの供給量を削減し、欧州では燃料価格が2倍になった。ロシアの官僚的外交手法が、EUには燃料のロシア依存の危険性を教え、ロシアの意図は失敗しつつある。
このことは、官僚独裁の権力的価値規定が、自由と民主主義の価値法則に基づく価値規定と相いれないことの経済的・政治的な具体例といえる。このことが教えているのはロシアや中国の社会主義的改革の成果はなくなっていないこと、旧社会主義国から変質し、国家独占資本主義になったロシアや中国は、普通の資本主義国にはなれず、やがて真の社会主義を目指すほかないことを両国の国民は将来知ることになるということだ。
つまり社会主義は、その官僚的独裁の歪みの中でも亡んではおらず、ロシアと中国における社会主義的改革の成果はなくなってはいないこと、ただ発達した資本主義国での社会主義革命でなかったがゆえの、経済建設途上の一時的挫折であることを、ロシアや中国の修正主義的な一時的、歴史的後退は示しているのである。それは歴史的限界からくるものであり、レーニンや毛沢東の偉大さは何も失われてはいないことを知らねばならない。
#官僚独裁国家
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