fc2ブログ

北朝鮮問題の現状維持について

 ソ連崩壊で東西ドイツは統一したのに、なぜ朝鮮半島は南北に分断されたままなのか?多くの人が疑問に思っている、ので書くことにする。

 ソ連崩壊後、資本主義の不均等な発展で中国が世界の工場の地位を獲得し、とりわけ習近平の個人独裁のファシスト政権になり、世界の主要な矛盾がアメリカと中国の覇権をめぐる対立となった。このことが朝鮮半島の融和を妨げ、南北分断の現状固定化で、アメリカと中国が合意していることが、南北の融和を妨げている。

 この現状を打ち破る狙いで北朝鮮は、一方で韓国や日本のコメ支援を受けつつ、他方で核開発とミサイル開発を進めているが、経済的に中国に依存している。アメリカと中国は半島の非核化で合意している。韓国の文在寅政権は南北の統一を目指しているが、もう一つこれを妨げる理由がある。

 北朝鮮は高度に軍事国家となった奴隷制国家である。したがって韓国と統一すればたちどころに国家は崩壊する。封建制度の徳川幕府が開国で崩壊したように、北朝鮮の遅れた奴隷制国家は開国すれば崩壊は免れない。鎖国を維持すれば北朝鮮の金王朝は存続できるのである。

 つまりアメリカと中国の2超大国の現状維持政策があり、北が開国できない以上日本政府が目指している拉致問題の解決は不可能なのである。北朝鮮が崩壊するほどの経済危機は中国が支えるので起きそうもない、現状での南北統一は政治体制の違いから不可能といえる。(北朝鮮が食糧支援ほしさに擬態を示すことはありえる。)

 中国は、台湾と尖閣占領に向けた第2戦線として北朝鮮の存続を願い、アメリカも北朝鮮を緩衝地帯として現状維持を図るため、非核化を北朝鮮の国際社会への開国の必要条件としているのは、現状固定化が狙いなのである。

 日本の北朝鮮外交は小泉政権時の拉致家族の「一時帰国」で北朝鮮指導部をだましたので、関係改善ができない膠着状態が生まれている。北朝鮮に約束した食糧支援のコメも倉庫に保管したままだ。国と国の約束を守らない自公政権に拉致問題は解決できないのである。

 韓国の文在寅政権は、戦争状態の終結と南北会談を望んでいるが、アメリカと中国が現状固定化で合意している以上実現性は皆無だ。大国の戦略の前には小国の外交など無力だということだ。したがって北朝鮮が崩壊しない限り、拉致問題の解決は不可能なのである。
#拉致問題の解決 #韓国の南北統一
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

SEO対策:政治