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菅首相退陣の誤算とその背景

コロナ対策での自民党政権の失敗は、安倍政権時の官僚の人事権を官邸が取りあげ、握ったことで、官僚が官邸に協力しなくなったことが原因である。官僚が官邸の意向を忖度したり、官邸に胡麻をするだけの、能力の無い官僚ばかり増え、力のある官僚が政府に背を向ける事態の中では、新型コロナへの対応がうまくいくはずもなかった。

菅首相は、2日の時点では二階幹事長に総裁選立候補を伝え、再選に向けやる気満々だったという話だ。菅再選を支持していた二階幹事長を切れば、安倍・麻生の支持が得られると考えたことが裏目に出て墓穴を掘ることになった。

自分の派閥を持たない菅首相には、自民党内の選挙に弱い若手議員の心理は理解できなかったようだ。毎日新聞と社会調査研究センターの8月22日の調査によれば、菅内閣の支持率は26%まで落ちていた。

多くの自民党議員が菅首相では総選挙は戦えない、3つの補選や都議選や横浜市長選の敗北を見ると「総選挙は危ない」と危機感を深めているときに、政権幹部が「ワクチン一本足打法」と呼ぶほど、ワクチン接種が進めば、コロナは明るさが見えてくる。という楽観的無策では、菅政権再選の明るさは一向に見えてこなかったのである。

二階切りで安倍・麻生が自分を支持すると読んだのも菅の間違いだった。派閥のボスは派内議員の総選挙勝利がなりよりも重要なのだ。自分の派閥を持たない菅首相の読み間違いであった。

最後には、菅首相は党内に人気のある小泉や河野や石破などの重要ポストで取り込みを図ったが、沈む泥舟には誰も乗らなかったという。こうして9月2日はやる気満々だった菅首相が本日、3日には自民役員会で「自民総裁選に立候補しない」ことを表明せざるを得なかったのである。

官僚機構が機能しなくなった中では、自民の新総裁に誰がなっても結果は同じである。野党には政権交代のチャンスが訪れている。全野党が団結して候補の一本化を果たし、政権交代を是非実現して、コロナ禍の克服を果たしてほしいものである。
#自民総裁選 #菅退陣
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コメント

菅では自民は壊滅になりかねない

 自分の派閥がない弱さですね。
 菅では力がないので何もやれません。

コロナの対策で失敗した

危機管理ができないのではだめです。

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