明らかとなったアメリカの対中戦略!
オースティン米国防長官は27日、バイデン政権の主要閣僚として初めて東南アジアを訪れ、英国の国際戦略研究所(IISS)が主催するシンガポールでのイベントで演説した。この演説はバイデン政権の対中戦略の初めての包括的な表明となった。
国防長官はこの演説で、アメリカとして「アジアへ永続的に関与していく」ことを強調した。南シナ海をめぐる中国の一方的な軍事力的囲い込みによる海洋権益の主張については「根拠がない」と断じ、同時に「我々は対立を求めてはいない」と表明。中国との安定した関係の構築を目指す考えを示した。
オースティン米国防長官は南シナ海と東シナ海での中国の一方的な海洋権益の主張を批判したが、米軍は南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島などの周辺で「航行の自由」作戦を続けているが、中国軍が整備を進める、南シナ海の軍事拠点に今のところ、有効な施策は取れていない。
オースティン国防長官は、中国の新疆ウイグル自治区での少数民族ウイグル族への弾圧や、中国の台湾への姿勢も批判したが、同時に「対立を求めてはいない」とも強調。中国との「建設的で安定した関係」を模索する考えも示した。気候変動問題での中国との協力にも前向きに取り組む意向を表明した。
前政権との違いは、「強靭な国際秩序」を構築するため、同盟国や地域の友好国と協調する姿勢を強調し、「統合的抑止力」の概念が強調されたことである。バイデン政権の「中国との競争」戦略は、要するに先端分野を除く、経済の相互依存関係を維持しつつ、軍事的には同盟国との協力で対抗する、というものである。
バイデン政権の、この中国に対する「対立を求めてはいない」というスタンスは、今の中国に通じるとも思えない。なぜなら国民の強い批判に直面する習近平ファシスト政権は、その強圧的支配と同時に、民族的反米意識を煽ることで権力を維持しているからである。
しかも経済的相互依存関係を維持しつつ、「競争」する路線は、覇権めざし、アメリカ経済を追い越す時間を欲している習近平ファシスト政権には願ってもないことである。中国にすれば経済の相互依存関係を維持すれば、先端技術は奪えると考えており、力を蓄える時間を確保することだけが戦略的に重要であるからだ。
特にアジアにおける軍事バランスが現在中国優位となっている中では、南シナ海を軍事拠点化した中国をどう封じ込めるかが焦点になるが、今のところその具体化は見えていない。アメリカは現在中距離ミサイルを開発しており、今後このミサイル網で南シナ海と東シナ海を包囲する計画なのであろうが、果たして中国に経済的依存を深めているアジア諸国が、このミサイル配備を受け入れるかは、定かではない。
オースティン米国防長官が、同盟国や地域の友好国と協調する姿勢を強調する「統合的抑止力」の概念を強調したのは、南シナ海と東シナ海を包囲する、将来のミサイル配備が念頭にあったとみられる。アメリカも中国も覇権争いのための時間確保が課題となっているということだ。どちらの戦略的狙いが成功するのかは今のところ不明であるとしか言いようがない。
#米の対中戦略
国防長官はこの演説で、アメリカとして「アジアへ永続的に関与していく」ことを強調した。南シナ海をめぐる中国の一方的な軍事力的囲い込みによる海洋権益の主張については「根拠がない」と断じ、同時に「我々は対立を求めてはいない」と表明。中国との安定した関係の構築を目指す考えを示した。
オースティン米国防長官は南シナ海と東シナ海での中国の一方的な海洋権益の主張を批判したが、米軍は南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島などの周辺で「航行の自由」作戦を続けているが、中国軍が整備を進める、南シナ海の軍事拠点に今のところ、有効な施策は取れていない。
オースティン国防長官は、中国の新疆ウイグル自治区での少数民族ウイグル族への弾圧や、中国の台湾への姿勢も批判したが、同時に「対立を求めてはいない」とも強調。中国との「建設的で安定した関係」を模索する考えも示した。気候変動問題での中国との協力にも前向きに取り組む意向を表明した。
前政権との違いは、「強靭な国際秩序」を構築するため、同盟国や地域の友好国と協調する姿勢を強調し、「統合的抑止力」の概念が強調されたことである。バイデン政権の「中国との競争」戦略は、要するに先端分野を除く、経済の相互依存関係を維持しつつ、軍事的には同盟国との協力で対抗する、というものである。
バイデン政権の、この中国に対する「対立を求めてはいない」というスタンスは、今の中国に通じるとも思えない。なぜなら国民の強い批判に直面する習近平ファシスト政権は、その強圧的支配と同時に、民族的反米意識を煽ることで権力を維持しているからである。
しかも経済的相互依存関係を維持しつつ、「競争」する路線は、覇権めざし、アメリカ経済を追い越す時間を欲している習近平ファシスト政権には願ってもないことである。中国にすれば経済の相互依存関係を維持すれば、先端技術は奪えると考えており、力を蓄える時間を確保することだけが戦略的に重要であるからだ。
特にアジアにおける軍事バランスが現在中国優位となっている中では、南シナ海を軍事拠点化した中国をどう封じ込めるかが焦点になるが、今のところその具体化は見えていない。アメリカは現在中距離ミサイルを開発しており、今後このミサイル網で南シナ海と東シナ海を包囲する計画なのであろうが、果たして中国に経済的依存を深めているアジア諸国が、このミサイル配備を受け入れるかは、定かではない。
オースティン米国防長官が、同盟国や地域の友好国と協調する姿勢を強調する「統合的抑止力」の概念を強調したのは、南シナ海と東シナ海を包囲する、将来のミサイル配備が念頭にあったとみられる。アメリカも中国も覇権争いのための時間確保が課題となっているということだ。どちらの戦略的狙いが成功するのかは今のところ不明であるとしか言いようがない。
#米の対中戦略
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コメント
中国は東南アジアの諸国を抱き込むでしょうね。
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