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オバマの「二正面戦略放棄」の狙い!

オバマ大統領とバネッタ国防長官は5日、国防総省で記者会見して国防費大幅削減に伴うアメリカの戦略見直しを発表した。
それによると地上戦力の縮小により「ニ正面戦略」の展開能力を維持しないとし、一方中国の脅威をにらみアジア重視の戦力展開を打ち出した。
要するにアメリカは「息継ぎの和平」に転換したのであるが、戦争しない(できない)と言うと世界中の権益を失う可能性がある。その権益を奪う可能性があるのが中国だ、というのでアジア重視を打ち出したのである。つまり一つの大規模紛争を短期に勝利するという戦略を出したのである。この場合に「第2の地域」で敵が戦争を起こさぬよう「抑止し屈服」させるという戦略である。
つまり基本は戦争は当面はしない(できない)ということである。
アメリカは陸軍と海兵隊を大幅に削減し、空母機動部隊も削減し、F35ステルス戦闘機の開発中止さえ検討している状況なのである。
問題はアメリカのニ正面戦略の放棄が世界にどのような波紋を呼ぶかである。
いくつかの国が軍事的共同行動を起こせばアメリカは対処できなくなる可能性がある。つまりアメリカは同盟国に軍備増強を求めることになる。
アメリカの軍需産業には兵器売却の絶好の機会である。
オバマは最近F15戦闘機など84機を同盟国のサウジに売却することを発表したばかりであり、大統領選を前に兵器売却で雇用を拡大するための戦略転換でもあるのだ。
つまりオバマのニ正面戦略の放棄は「息継ぎの和平」への転換であり、同時にオバマの再選戦略でもあるのだ。
アメリカのこの戦略転換は各国の独自性を促すことになるであろう。
日本は対米自立の好機を向かえることになる。
戦後70年近く従属国として外国の軍事基地を置いてきたのであるが、自立の戦略が必要な時を迎えたというべきだ。
自分の国は自分で防衛しないと日本はアメリカの軍事力に依存できない時代なのである。
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テーマ : オバマ大統領・政権 - ジャンル : 政治・経済

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