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軍・警察を信用できない習近平の悪あがき!

月刊誌「選択」5月号の記事「台湾有事その時日本は」によれば、米ランド研究所のボニー・リン研究員は米議会の「米中経済・安全保障問題検討委員会」で興味深い証言を行った。
リン氏は「米国に対抗する能力からして、(台湾進攻という)目標達成に、中国指導部が自信を持っていてしかるべき」としながら「指導部は、人民解放軍の能力と準備にためらいがある」と証言した。このためらいは習近平の党内での基盤の弱さを示している。

強気で、強硬姿勢一辺倒の習近平総書記は、自国の軍隊を信用できないのには理由がある。習近平は中国共産党内では小数派であり、孤立している。だから「反腐敗」の闘争を大義名分に対抗派閥(江沢民派や胡錦濤派など)の幹部を追い落としてきた。彼は党内で大きな恨みを残しており、そのことは、習暗殺未遂事件が過去12回も起きていることからもわかる。

軍・警内部には江沢民や胡錦濤に忠実な幹部が残っているのである。毛沢東のように「建国の父」としての指導者としてのカリスマ性が皆無の習近平が、今やっていることは解放軍と警察内部の「粛清」である。習近平体制に絶対服従しない幹部を排斥するのが目的である。

趙克志公安部長が今年3月27日治安関係の幹部を集めて檄を飛ばした。「腐敗官僚をいつまでのさばらせておくのか」反腐敗運動で失脚した周永康(元公安部長)猛宏偉(元海警局長)孫力軍(元公安副部長)の3人の名前を出して、3人のような「黒い羊を、警察組織内から徹底的に暴き出せ」と活を入れた。

趙克志公安部長と並んで粛清を指揮しているのが陳一新党中央政法委員会秘書長である。陳秘書長は「刃を体内深く切り込んで、骨をそいで毒を出せ」と恐ろしい言葉で、警察内の異端分子を切除するよう檄を飛ばした。李軍少将は3月の記者会見で人民解放軍の使命について「習主席の指令を決然と聞き、習主席に身を捧げることだ。」また「核心(=習近平)に忠実に従い、核心を支え、核心に従う」ことを徹底させるとも語っている。

つまり中国軍と警察内で現在行われている整風・粛清とは習近平への個人崇拝であり、習近平個人独裁に忠誠を誓う運動であり、そうでないものを権力機関から一掃する運動なのである。これは習近平の中国共産党内での地位がいかに弱いかを示しているのであり、習近平の弱さの表れであり、悪あがきなのである。

この党内基盤のぜい弱な習近平が永世主席の地位を手に入れるには、毛沢東でさえできなかった「台湾の統一」を果たすことである。つまり中国の個人崇拝・個人独裁が確立したら中国軍が台湾進攻、尖閣占領を実行することは確実なのである。

台湾政府と日本政府は2~6年後に迫った中国軍の攻撃に備え、自国の抑止力を強化して習近平に戦争をあきらめさせる戦略を持たねばならないのである。つまり日本は早急に攻撃兵器(長距離ミサイルや核兵器)を保持し、抑止力を持たなければならないのである。それが日本が平和主義を貫く唯一の道であることを知らねばならない。
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コメント

個人独裁をかためたら戦争?

習近平は危険な政権だな!

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