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ロシアとの軍事同盟を拒否した中国の意図!

今年の7月16日は、中ロ善隣友好協力条約の締結20週年に当たり、同協力条約はこの日で期限切れとなる。米中関係が悪化している中で、中ロが軍事同盟へ舵を切るのでは?と西側マスコミの質問が集中していた。プーチン・ロシア大統領が「中国との軍事同盟は理論的に十分想像できる。排除するつもりはない」(2020年10月)と語っていただけにメディアの関心が集中していた。

新華社電によれば、中国国防省報道官は3月1日「中ロの包括的戦略パートナー関係は、一部の諸国の軍事同盟とは完全に異なる。中ロは同盟を結ばない原則を維持する」と質問に回答し、軍事同盟を明確に否定した。

習近平の中国がロシアとの軍事同盟を拒否したのは、第1に、現在中国は「一帯一路」戦略で中央アジア、ロシア、東欧、EUをユーラシア経済圏として包括する大規模な戦略を展開しており、ロシアとの軍事同盟はEU(=NATO)を敵に回す可能性があるので、今は結べないのである。

第2に、ロシアの経済力は中国の10分の1にすぎず、もはや対等の同盟の相手ではないと見ている。そして第3に、中国は中ソ論争の対立の時から東シベリアは中国領との考えがあり、ロシアで反体制派の活動が激化している今、ロシアと軍事同盟を結んでも利益はないと見ている。

習近平にとって、中国の貿易に占めるロシアのシェアはわずか1%に過ぎず、ロシアにとっては貿易全体の17%が対中国貿易であっても、中国にとっては、はるかに格下なのである。ましてや旧ソ連圏を経済戦略下に置こうとしているので、なおさらロシアとは軍事同盟は結べないのである。(ロシアは旧ソ連圏の回復を目指している)

習近平にとっての、アメリカとのアラスカでの外交トップ会談での激しい非難の応酬は、国内向けのポーズにすぎず、実際には米中関係を改善したいのが本音である。中国はアメリカとの覇権争いを展開する前に、軍拡と経済成長のための時間が必要なのである。いまアメリカや欧州、日本を刺激する中ロ軍事同盟には踏み込めないのである。

アメリカはEU(=ユーロ経済圏)の「東への拡大」を阻止するために、ロシア制裁を止めるつもりはない、しかしEU、とりわけドイツ・フランスは対ロシア経済制裁を止めたいのである。中国は「一帯一路」戦略のためにはEU(欧州)を怒らせたくはないのである。したがって米中の戦争にならない限り、中国はロシアとの軍事同盟には踏み込んでも戦略的に利益はない、と見ている。中国にとって、今は欧米や日本との経済関係の維持が必要なのである。
#中ロ軍事同盟
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コメント

習近平の野心は大きい

 本当に習近平の野心は大きい。
  ロシア等頼むに足らない、と考えているようですね。
   アメリカと欧州の矛盾も見据えているということです。
    多極化の中で、中国は非常に狡猾な戦略を駆使しているように見えま     すね。

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