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北朝鮮は現代における唯一の奴隷制社会だ!

第二次世界大戦という形で、国内革命戦争を経た東ヨーロッパ諸国は、コミンテルンの指導で社会改革を行い社会主義国となった。ところが北朝鮮の金日成だけはコミンテルンの社会改革を拒否し、コミンテルンはあきらめざるを得なかった。つまり北朝鮮は社会改革が行われていないのである。

こうして北朝鮮は名称は社会主義だが、軍や党の官僚が昔のヤンバンに当たる奴隷制社会であり、金正恩は奴隷制社会の大王であり、したがって北朝鮮政府は金王朝と呼ぶべき国である。奴隷制国家だから他国の民を拉致することも、悪いとは少しも思ってはいない。

2月8日、その北朝鮮の中央委員会総会で、次ぎの5か年計画の目標が、金正恩総書記から「消極的で保身主義的」と不満が表明された。この金正恩は計画が失敗するとその責任者を刑務所(=収容所)送りにしたり、銃殺してきた。つまりこの指導者は矛盾(問題)を人民内部の矛盾と敵対矛盾に分けることを知らず。すぐに人を銃殺刑にする。

コロナ患者が一人もいない北朝鮮で、肺炎の患者が多く死に、コロナ対策ですでに数百人が銃殺されたという報道もある。だから官僚たちの計画が失敗を恐れて消極的になり、保身的になるのは、金正恩がそうさせてきたのである。

この金正恩が、今年初めの党大会で「対外関係を全面的に発展させるための方向と立場を明らかにした」と報じられている。国連の制裁がこたえているのだが、北朝鮮のような遅れた社会制度の国は鎖国を続けた方が国は存続できる。しかし北朝鮮は国民の経済状況を改善しないと金王朝を維持できないのである。しかも核放棄をしないことを原則とする北朝鮮は国際関係を改善できないのである。焦点は金正恩が核放棄できるかであろう。

このように北朝鮮は多くの深刻な解決できない矛盾に直面している。そこで北朝鮮はロシアと中国への奴隷労働の輸出で経済的苦境を脱するしかない。アメリカのブリンケン国務長官が「北朝鮮に対する追加経済制裁も選択肢に入れながら政策の全面的な見直しを進めている」ことを明らかにしており、金正恩の対外関係を全面的に発展させる政策は、核を放棄しない限り不可能なのである。

金正恩の唯一の光明は、韓国政府の南北対話の呼びかけだが、これもバイデン政権の対中国・対北朝鮮政策の強硬方針の下では不可能に近い。奴隷制社会の矛盾は、王権とヤンバンの矛盾であり、北朝鮮も基本的に同じと見ていい。つまり金正恩の銃殺を怖れて軍や党の官僚が追い詰められてクーデターを起こす可能性が高まっているとみるべきだ。

北朝鮮のような遅れた社会が存続できたのは、冷戦の産物であり、その後の米中の対立があったからである。朝鮮半島は長く中国皇帝の属国であったことから儒教国である。儒教とは、孔子の思想であり、奴隷制社会の反動的思想であり、毛沢東は文革の中で「批林批孔」=「孔子批判」の国民運動を展開した。

しかし半島は未だ儒教思想の真っただ中にあり、それゆえ21世紀に化石のように奴隷制社会が存続できたのである。儒教思想ゆえに北朝鮮における革命を期待できない。北朝鮮の社会改革は国際戦争か、もしくは大国の外因としての内政干渉しかありえないとみた方がいい。戦争は歴史打開力があるので、それしかないように見える。それ以外の方法があるとすれば、若い金正恩による自滅、すなわち強いられた(追いつめられた)クーデターがありうるかもしれない。
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