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豊かな先進国に移住する流れがもたらすもの?

温暖化による気候変動や、感染症の広がりが発展途上国をむしばんでいる。ガテマラ・ホンジュラスなどのコーヒーの産地が、温暖化で大打撃を受けて、アメリカへの移住を目指す大規模な「移民キャラバン」が復活しているという。

中東では戦乱による難民多数が歩いて欧州を目指している。アフリカからも欧州を目指す移民の波が起きている。バングラデシュでは土地の侵食・水没で多くの難民が生まれている。アフリカのチャド湖は生活用水の乱用で湖の面積が10分の1になり3000万人が生活拠点の移動に直面している。

かって欧州(EU)は移民や出稼ぎを安上がり労働力として受け入れてきた。ところが旧植民地国の中東やアフリカから豊かな生活をするために、移民の大規模な流れが起きている。これを受け入れたために欧州では国論お分裂、犯罪が激増し、また仕事を奪われたために反移民の右翼的運動が起きている。

それが今では温暖化とコロナパンデミックで生活が破壊された人の波が、先進国に向かっている。つまりかっての「難民」から、「移民」となり、それが今では「環境移民」となっているのだ。その規模は膨れ上がり2050年までに「12億人」もの規模になるというのだ。

こうした移民の波は当然にも国際政治に反映する。日本のように災害が多い国には移民は向かわなかった。日本人は災害と戦い豊かな生活基盤を切り開いてきた。しかし最近では不足する労働力のために外国人労働者を受け入れるようになった。日本は欧州やアメリカが経験した移民の弊害を、数十年遅れで、これから受けることになる。不足する労働力を設備投資による生産性を高めることで克服すべきなのだ。

本来は自国の経済発展に努力し、災害を克服し、国土を改造して、豊かな生活を切り開くべきなのだが、その努力なしに、豊かな先進国の生活にあずかろうとする世界規模での移民の波は、当然にも国際政治を揺さぶることになる。アメリカでは人種対立を高め、欧州では移民反対の右翼が台頭する。

基本的に自国の豊かさのために働き、努力し、生産闘争と階級闘争を闘うべきなのに、その努力をせず、先進国に移民することで豊かな生活にあずかろうとする世界的波は、世界の諸矛盾を激変させることになる。

こうした世界的波はブローバリズムがもたらしたものであり、これらは先進国の世論を分断し、対立を深め、経済的政治的打撃を与える。当然世界覇権の争いにも影響を与えることになる。世界は激動し、戦争の危機を高めることは避けられない。日本はできるだけこうした波を避けなければならない。
#環境移民 #移民キャラバン
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