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選挙が対立と分断・憎悪の場となったアメリカ

トランプとバイデンの大統領選はアメリカを2分し、対立と分断をより深めた。議会は階級対立の利害の調整の場であり、選挙は民主的に国民の代表を選出するものであったが、それが対立と分断を拡大するものに変わった。

冷戦終了後のG7で、「平和の配当」を追求することが決められ、世界の先進諸国は強欲の資本主義に舵を切った。その結果、先進国は押しなべて格差社会となり、国民間の利害を調整したり、国民を統合することが難しくなった。この格差社会が一番急激に進んだのがアメリカであった。

一握りの金持ちが世界の大半の富を独占し、中産階級が貧困層に転落し、市民社会の2極分化は、国民統合の選挙や議会を、対立と分断・憎悪の場と変えたのである。自由なグローバル経済ではなく、「アメリカ第一主義」が先進国を分断させ、対立させた。

バイデン新大統領は勝利宣言で「アメリカを一つにする」と約束したが、簡単ではない。一つの政策を進めれば必ず対立が生ずる。環境問題に取り組めば、化石燃料の産業で食べている人たちはリストラの対象になる。自由貿易を進めれば、中国の安い商品の流入で倒産に追い込まれる産業が出る。

錆びたベルト地帯が前回トランプを勝たせたが、古い鉄鋼や製鉄の産業がトランプに復活できるわけではなかった。今回は錆びたベルト地帯の人々がバイデンを選択したがそれでこの地域が豊かになるわけではない。アメリカは社会変革の時代なのである。アメリカの若者がマルクス主義の学習に走るのは時代の要請なのである。

強欲の資本主義が招いた格差社会は、金持ちに増税し富の再分配を進めるほかないが、それが格差をなくするまでには至らないことは明らかだ。一方の東側=ソ連の崩壊が、他方の西側=アメリカの対立と分断を招いたのである。矛盾関係は対立関係があるから発展し、一方がなくなれば他方も崩壊へと向かうことになる。アメリカの民主主義・リベラルの時代は終わったように見える。

世界の覇権国アメリカの混迷は、世界の独裁国家の台頭を招く。独裁国家はこぞって大軍拡を進め、世界は新型コロナ感染症もあって経済危機を深め、したがって独裁勢力=新興の社会帝国主義(中国)と古い帝国主義(米国)との覇権争いを激化させずにはおかない。1930年代と似た情勢が現出していることを見てとらえなければならない。

もはや古い時代の外交では、国や民族が生き残ることができない時代であることは明らかだ。世界は生き残りをかけた合従連衡の時代なのである。
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コメント

 格差社会がアメリカを弱くした

 アメリカの衰退は、格差社会を招いたからだと私も思います。
支配層の強欲、腐敗が対立の原因だと思う。

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