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習近平の「双循環構想」は失敗する!

今年10月に中国共産党中委第5回全体会議(5中全会)が開かれる。次の5か年計画が決められると報じられている。

習近平は全国政協の経済界委員会の場で「国内大循環」を主体とした国内・国際の2つの大循環で経済発展を目指す「双循環」という構想を発表した。この「国内大循環」を進める5つの政策として①投資拡大による内需拡大 ②富の再分配の最適化 ③農村人口の都市民化 ④輸出から国内市場への転換 ⑤企業と政府間の改善、改革の深化、などが打ち出されている。

しかし具体的な政策はGDPの対外依存を減らし、国際貿易収支のアンバランスを是正し、中国が海外に持つ2兆ドルの海外純資産を国内に戻し、中国内陸部に移す、というぐらいで、中国農村部の自給自足経済を市場化する具体策は示されていない。

習近平の国営企業重視政策では、価値法則は貫徹しない、したがって農村の市場化ができるであろうか?これまで李克強首相が主張してきた民営企業重視政策が欠落しているのはどうしてなのか?李克強首相がこの「双循環構想」から外されているのではないか?いつまでも国営企業中心の「計画経済」では民営化や市場経済化は進まないのではないか?などの疑問が出てくる。

社会主義的な改革が行われ、とりわけ中国では毛沢東が文革の中で進めた集団化・全人民所有制をどのようにして解体するのか?社会主義革命の成果を消し去ることは不可能なのではないか?土地が国有なので、農民は土地を売り、資本を手に入れて事業を起こすこともできない。資本形成ができないのに、自給自足の農村をどのようにして市場経済にするのか?注目される点である。

むしろ李克強首相の民営企業重視の政策が、より現実的に見えるが習近平の「双循環構想」に李克強が参加しているようには見えない?李克強が沈黙しているのはなぜなのか?中国の内陸部は輸出基地には不向きだ。しかも中国農民の大部分(約6億人)は未だに自給自足の生活をしている貧困層だ。どうやって農村を市場化するというのだろうか?

こうして見てくると習近平の「国内大循環」を主体とした「双循環構想」はあまりにも観念的で、失敗するとしか思えないのである。
経済政策で失敗した習近平が、台湾武力解放・もしくは尖閣占領に暴走する可能性が高いと見なければならない。
#5中全会 #双循環構想 #国内大循環
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コメント

なるほど!

 失敗確実だから外に敵を求めるのですね!

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