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国際情勢を複雑にしている要因について

多くの評論家や新聞が「米中冷戦時代」をうたっている。しかしこれは間違いである。米ソの冷戦は双方が西と東に陣営を傘下に置いていた。しかし今の米中は経済的に相互依存の関係にある。それはトランプ大統領が再選のために中国の習近平に協力を訴え、アメリアの穀物の購入を中国に働きかけたように、両国は経済的依存面が大きい。それゆえ対立しながらも相互に依存関係を当面は維持せざるを得ない。

ポンぺオ米国務長官が、中国への「関与政策」から先端産業の「切り離し政策」への転換を打ち出したのは、先端産業での中国の支配的地位は認めないことの表明なのである。つまり中国が「覇権を求めない」路線への抑え込みを狙ったものであり、中国の封じ込めを狙ったものではないことを見ておかねばならない。

トランプ大統領の覇権放棄とも見える「アメリカ第一主義」が世界の多極化を促しているのは事実であり。アメリカの中東からの撤退が中東の混乱を招いた。難民・移民の波が欧州に押し寄せて、それがイギリスのEU離脱となり、ドイツのロシア、中国接近となり、何よりもトランプ政権は「アメリカ第一主義」で、戦略的空白を作り、中国の拡張主義の野心に火をつけた点を見ても、現在の世界混乱の最大のかく乱要因はアメリカの大統領なのである。

世界の主要国で最も政権が危ないのは中国だ。金融危機の上にコロナで経済危機、さらに大水害で打撃を受け、その上にアメリカの経済制裁だ。それゆえ香港の民主化運動の中国国内への波及を怖れおののき、一国二制度を踏みにじって独裁を強化しなければならない。中国の独裁者は反米を掲げていれば支配は安泰だと考えている。アメリカが中国との対立関係を演出しているのは、中国の内政上の安泰を願う側面があることを見ておかねばならない。米中の相互依存関係をすぐに断ち切るつもりは両国にはない。アメリカの支配層は中国の覇権追及の放棄を求めているに過ぎないのである。

第2のかく乱要因は中国の内政上の危機である。3重苦にある中国で、動乱が起きれば、中国の習近平は尖閣、台湾進攻を行い、内的矛盾を外的矛盾にすり替えることを必ず行う。中国は社会帝国主義に変質しており、習近平政権は本質的に侵略的独裁政権であるので、日本侵攻もあり得ることを見ておかねばならない。

次に第3の国際情勢のかく乱要因は、新型コロナ感染症である。世界中が鎖国状態が長く続けばコロナ恐慌は避けられない。史上最大の経済恐慌の可能性がある。また地球温暖化による気候変動の異常が世界中に大洪水をもたらしている。新型コロナ感染症も地球温暖化の結果であり、地球温暖化が国際政治の最大の課題に浮上していることを指摘しなければならない。

以上の事から、アメリカ支配層がトランプ落選へ動く可能性が出てきている。今年秋の、アメリカの大統領選挙が、世界の安定へと結果を出すのかどうかが最大の注目点である。トランプの再選なら世界の混乱と多極化は一層進むであろう。
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